調布市ミニバス

調布市ミニバス（鬼太郎バス）について

調布市ミニバスは、東京都調布市が運行するコミュニティバスです。愛称は「鬼太郎バス」として親しまれています。2000年3月21日に最初の路線が開業して以来、市内を網羅する公共交通機関として、地域住民の生活を支えています。

運行概要

調布市ミニバスは、市内における公共交通の不便な地域を解消し、高齢者や体の不自由な方々の社会参加を促進することを目的に運行されています。調布市内には京王電鉄の京王線と京王相模原線のみが走っており、ミニバスは、これらの鉄道駅と市内各地を結ぶ重要な役割を担っています。

現在、以下の3つの路線、4つのルートが運行されています。

西路線: 調布駅と飛田給駅を結ぶ路線
北路線: 調布駅北口を中心に循環する2つのルート
東路線: 仙川駅を発着し、緑ケ丘地区を循環する路線

西路線と北路線は京王バス調布営業所が、東路線は小田急バス狛江営業所がそれぞれ運行を担当しています。西路線は調布市と京王バスの共同運営であり、運行経費の赤字分は市が補助金を支出しています。一方、北路線と東路線は各事業者による独立運行で、市からの補助金は出ていません。

鬼太郎バス

調布市ミニバスの大きな特徴は、水木しげる氏の代表作『ゲゲゲの鬼太郎』のキャラクターが描かれたラッピングバスです。これは、調布市に長年住み、名誉市民にも選ばれた水木しげる氏への敬意と、地域への親しみを込めたものです。

2003年4月1日に東路線が開業した際、初めて鬼太郎のラッピングが施された車両が登場しました。その後、すべての路線で鬼太郎のラッピングが施され、バスは「鬼太郎バス」と呼ばれるようになりました。2014年12月には東路線で新デザインのラッピングバスが登場し、車内にも鬼太郎ファミリーの装飾が施され、乗る人を楽しませています。

また、FC東京のホームスタジアムである味の素スタジアムが調布市内にあるため、西路線を担当する京王バスの車両には、サッカーボールを蹴る鬼太郎のイラストが描かれています。

沿革

2000年3月21日、西路線が開業したことが、調布市ミニバスの歴史の始まりです。その後、2003年に東路線、2006年に北路線が暫定的に開業し、2012年に北路線が全線開業しました。

これらの路線は、地域住民の生活を支えるとともに、調布市を訪れる観光客にとっても便利な交通手段となっています。

運行開始から北路線全線開業まで

2000年3月21日: 西路線運行開始。
2003年4月1日: 東路線運行開始、鬼太郎ラッピングバス初登場。
2006年10月9日: 北路線が暫定開業。
2007年6月1日、7月15日: 東路線、西路線でPASMO・Suica利用開始。
2012年1月31日: 北路線が全線開業。
2014年12月16日: 東路線で新デザインの鬼太郎バス導入。

その後の車両代替とダイヤ改正

2014年以降は、消費税増税に伴う運賃改定、車両の代替、そして路線の再編などが行われました。特に2020年のダイヤ改正では、北路線の運行本数が大幅に見直され、地域住民の生活に大きな影響を与えました。

2014年4月1日: 消費税増税に伴う運賃改定とIC運賃適用開始。
2017年4月17日: 西路線の起終点が飛田給駅南口に変更。
2020年10月1日: 京王バス東が京王バス南に吸収合併され、「京王バス」へ社名変更。
2020年11月16日: 北路線でダイヤ改正を実施、調37系統が大幅減便。
2022年4月22日: ブランチ調布開業に伴い、調37系統を延伸。

運行内容

運賃と乗車券

調布市ミニバスの運賃は、大人210円、小児は半額です。PASMOやSuicaなどの交通系ICカードも利用可能で、ICカード運賃は大人206円です。東京都シルバーパスも利用でき、各種障害者手帳の提示による割引もあります。ただし、調布市ミニバス専用の定期券や一日乗車券はなく、運行事業者の乗車券が利用可能です。

現行路線

西路線 (調43系統)：調布駅南口と飛田給駅南口を結び、多摩川地区を経由します。運行間隔は30分で、1時間に2本のパターンダイヤです。
北路線 (調36系統)：調布駅北口を中心に上ノ原地区を循環します。1日27便が運行しています。
北路線 (調37系統)：調布駅北口から都営深大寺住宅、ブランチ調布を結びます。運行本数は少ないですが、地域住民の重要な移動手段となっています。
東路線 (系統番号なし)：仙川駅を発着し、緑ケ丘地区を循環します。運行間隔は約30分で、1時間に2～3本運行しています。

路線の変遷

過去には、北路線の暫定区間として柴崎折返場まで運行していた時期がありました。また、2022年からは北部地域巡回公共交通の実証実験も開始され、地域ニーズに合わせた柔軟な交通サービスの提供が試みられています。

車両

調布市ミニバスでは、鬼太郎のキャラクターが描かれたラッピングバスが運行されています。車両は、日野・ポンチョや三菱ふそう・エアロミディMEなどが使用されています。かつてはCNG車も導入されていましたが、現在はディーゼル車とノンステップバスが主流となっています。

まとめ

調布市ミニバスは、地域住民の生活を支える重要な交通手段であり、水木しげる氏の「ゲゲゲの鬼太郎」のキャラクターが描かれたラッピングバスは、地域に親しまれています。これからも、調布市の発展とともに、住民の足として活躍していくことが期待されます。

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