調布駅

調布駅

調布駅（ちょうふえき）は、東京都調布市布田四丁目にある京王電鉄の駅です。京王線と相模原線の分岐駅であり、両路線の接続点として重要な役割を果たしています。駅番号はKO18で、京王中央管区の管区長所在駅です。

概要

京王電鉄の前身である京王電気軌道の開業時から存在する、歴史ある駅の一つです。1913年（大正2年）に笹塚駅 - 調布駅間が開業した際に設置されました。2012年（平成24年）には、京王線調布駅付近連続立体交差事業によって地下化されました。これにより、地上時代に平面交差していた京王線と相模原線の線路が立体交差となり、列車の運行効率が向上しました。現在は、「京王ライナー」と「Mt.TAKAO号」を除く全ての営業列車が停車します。

歴史

1913年（大正2年）4月15日：京王電気軌道の駅として開業。
1916年（大正5年）6月1日：当駅 - 多摩川原駅（現在の京王多摩川駅）間の分岐線が開業。
1929年（昭和4年）：調布駅の八王子寄りに児童通学用の南北横断地下道が造られる。
1944年（昭和19年）5月31日：東京急行電鉄（大東急）に併合され、同社京王線の駅となる。
1948年（昭和23年）6月1日：東急から京王帝都電鉄が分離し、同社の駅となる。
1953年（昭和28年）12月10日：現在地に移設。
1971年（昭和46年）4月1日：相模原線が京王よみうりランド駅まで開業。
2001年（平成13年）3月27日：ダイヤ改正により準特急が停車駅となる。
2008年（平成20年）9月14日：仮設橋上駅舎の使用を開始。
2008年（平成20年）11月16日：東口が終日営業となる。
2012年（平成24年）8月19日：連続立体交差事業により地下駅へ切り替え。列車接近メロディを「ありがとう」に変更。
2012年（平成24年）9月1日：ホームドアの使用を開始。
2014年（平成26年）度：調布駅付近連続立体交差事業が完了。
2017年（平成29年）9月29日：駅ビル「トリエ京王調布」がオープン。
2021年（令和3年）8月19日：副駅名称として「電気通信大学 最寄駅」を設置。
2025年度（令和7年度）：調布駅前広場整備計画完成予定。

駅構造

島式ホーム2面4線を有する地下駅です。地下2階と地下3階にホームがあり、改札口（東口・中央口）と駅事務室は地下1階にあります。

のりば

地下化に伴い線路配置が変更され、両方向ともにシーサスポイントが設置されました。これにより、2番線から相模原線への進入や、相模原線から4番線への進入が可能になり、地上駅時代には不可能だった相模原線同士の緩急接続も可能となりました。京王線と相模原線の接続は終日行われており、その他、京王線列車同士や相模原線列車同士の緩急接続も頻繁に行われています。使用する線路は時間帯によって変わりますが、2015年9月25日のダイヤ改正以降は、平日の日中と土休日ダイヤでは主に1・3番線を相模原線の列車が、2・4番線を京王線の列車が使用しています。

地上駅時代

2012年8月18日までは、島式ホーム2面4線の地上駅でした。相模原線への列車は1番線、相模原線からの列車は3番線にしか発着できず、相模原線同士の緩急接続は不可能でした。改札口は南口、東口が地下に、北口が地上にありましたが、連続立体交差事業の進捗に伴い、2008年9月14日からは全て仮橋上駅舎上に移転しました。2006年6月中旬からは全ての改札口が終電まで開くようになり、東口も中央口と同様に終電まで利用可能になりました。

連続立体交差事業

京王線の線路が調布市内を南北に分断し、社会・経済活動の妨げとなっていたため、連続立体交差事業が計画されました。当初は高架化が検討されましたが、1975年に断念されました。その後、1998年に国が京王線調布駅付近連続立体交差事業を採択し、2002年に地下化への都市計画変更が行われました。2004年9月に着工し、2012年8月に地下駅の供用を開始しました。これにより、2路線の平面交差が解消され、踏切による渋滞も緩和されました。また、ホームドアの設置や、エスカレーターの設置も行われました。

地下化後の状況

地下化前は調布止まりの上り列車がありましたが、地下化後は折り返し設備がなくなり、つつじヶ丘駅で折り返すようになりました。現在、多くの列車は新宿駅 - 橋本駅・京王八王子駅・高尾山口駅間を直通運転しており、当駅発着の相模原線内区間列車は、早朝や深夜に数本のみとなっています。

利用状況

2023年度の1日平均乗降人員は115,507人です。京王電鉄の駅では新宿駅、渋谷駅、吉祥寺駅に次いで4番目に多く、京王電鉄単独の駅としては最多となっています。

駅周辺

駅前には北口・南口ともにロータリーがあり、多くの路線バスが発着します。駅や線路の跡地には「トリエ京王調布」が建設され、調布市はロータリー拡張などの再開発を進めています。

バス路線

駅には南口と北口にバスターミナルがあります。

調布駅南口

京王バスと小田急バスが乗り入れます。乗り場番号は1桁で、2024年10月16日には一部乗り場が変更され、2025年夏頃に工事が完了予定です。深夜急行バスも発着します。

調布駅北口

京王バス、小田急バス、東京空港交通、京成トランジットバスが乗り入れます。乗り場番号は10番台で、駅前広場整備工事の進捗にあわせて段階的に乗り場が変更されています。

周辺のバス停留所

旧甲州街道沿いに「調布銀座」と「調布」の停留所があります。かつては西友調布店前にもバス乗り場がありましたが、2020年11月15日に廃止されました。

隣の駅

京王線

■特急：千歳烏山駅 - 調布駅 - 府中駅
■急行・■区間急行：つつじヶ丘駅 - 調布駅 - 東府中駅
■快速：つつじヶ丘駅 - 調布駅 - 西調布駅
■各駅停車：布田駅 - 調布駅 - 西調布駅

相模原線

■特急：千歳烏山駅 - 調布駅 - 京王稲田堤駅
■急行：つつじヶ丘駅 - 調布駅 - 京王稲田堤駅
■区間急行・■快速：つつじヶ丘駅 - 調布駅 - 京王多摩川駅
■各駅停車：布田駅 - 調布駅 - 京王多摩川駅

脚注

東京競馬場開催時には、一部の特急・急行が府中競馬正門前駅に直通します。
東京スタジアムでのイベント開催時には、一部の特急・急行が飛田給駅に停車することがあります。
京王閣競輪場開催時と調布市花火大会開催時には、一部の特急・急行が京王多摩川駅に停車することがあります。

参考文献

鉄道ジャーナル 2001年5月号
バスジャパン ニューハンドブックス 31 小田急バス・立川バス
ふるさと調布 市制施行60周年記念 決定版写真集!!

関連項目

トリエ京王調布
調布市#京王線連続立体交差事業
調布市ミニバス
日本の[[鉄道駅一覧]]

外部リンク

京王電鉄 調布駅
街はぴ 調布駅
調布駅付近連続立体交差事業 - 京王電鉄
調布駅付近連続立体交差事業について
トリエ京王調布 - トリエ京王調布公式サイト
日本地下鉄協会『SUBWAY』2009年9月号レポート1「京王線調布駅付近連続立体交差（地下化）工事の概要」

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