諫早茂敬

諫早茂敬（いさはや しげよし）

諫早茂敬は、江戸時代前期の武士で、肥前国佐賀藩士であり、諫早鍋島家（諫早氏）の3代目当主です。その生涯は、戦乱の時代から安定期へと移行する江戸時代初期において、武士としての役割を全うしたものでした。

生涯

慶長13年（1608年）、2代諫早邑主・諫早直孝の息子として生まれました。幼少期から武士としての教育を受け、成長とともにその才能を開花させていきます。

寛永14年（1637年）、島原の乱が勃発すると、鍋島勝茂に従い出陣。原城攻略戦では先手を務め、その武功は高く評価されました。この戦いでの活躍は、彼の武将としての力量を示すものであり、その後の藩内での地位を確立する上で重要な役割を果たしたと考えられます。

正保4年（1647年）、長崎にポルトガル船が通商を求めて来航した際には、その警戒に当たりました。これは、鎖国政策を推し進める江戸幕府の意向を受けたものであり、藩主としての責任を果たすと同時に、国際情勢にも目を光らせていたことを示しています。

慶安5年（1652年）、惜しまれつつこの世を去りました。

系譜

父：諫早直孝（1576年 - 1637年）
母：彦菊 - 鍋島直茂の三女
室：宝乗院 - 鍋島勝茂の娘

生母不明の子女
男子：諫早茂清
男子：諫早茂孝
男子：諫早茂真（1636年 - 1672年）
男子：成富独幽 - 茂階、成富茂安の養子、佐賀藩士で画家
女子：鍋島直之正室 - 後に離縁

補足

諫早茂敬は、武将としての活躍だけでなく、藩主としても領地の経営に尽力しました。彼の治世下、諫早鍋島家は安定し、その後の発展の基礎を築いたと言えるでしょう。

また、彼の子供たちもそれぞれに活躍し、その子孫は佐賀藩において重要な役割を担い続けました。

まとめ

諫早茂敬は、戦国時代から江戸時代へと移り変わる激動の時代に、武士として、そして藩主として、その役割を全うした人物です。島原の乱での武功、長崎警備、そして藩政への貢献は、彼の名を歴史に刻むに値するものであり、後世においてもその功績は語り継がれています。

出典

日本史大辞典（講談社）
* 諫早近代史

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