谷口周平

谷口周平のプロレス人生：変貌を遂げるレスラー

谷口周平は、1976年10月18日生まれ、鳥取県倉吉市出身のプロレスラーであり、元自衛官という異色の経歴を持っています。プロレスリング・ノアに所属し、そのキャリアの中で、本名である「谷口周平」以外にも、「マイバッハ谷口（MAYBACH TANIGUCHI）」、「キング・タニー（KING TANY）」というリングネームで活動しました。血液型はB型。妻は元女子プロレスラーの西尾美香です。

デビュー前：自衛官からプロレスラーへ

倉吉東中学校では柔道部に所属。倉吉工業高校、徳山大学ではレスリング部に所属していました。その後、自衛隊に入隊し、自衛隊時代でもレスリングを続け、国体で3度優勝という実績を持っています。2004年の国体決勝では、シドニー五輪銀メダリストである永田克彦を破っています。2005年、同じく自衛隊出身の本田多聞、杉浦貴に続いてプロレスリング・ノアに入門。同期入門には青木篤志がいます。2006年からは、小橋建太の付き人を務めましたが、小橋の長期欠場により、秋山準の付き人に変更となりました。

デビューから第一期：谷口周平の時代

2005年12月24日、ディファ有明でのクリスマス大会で、本名である「谷口周平」としてデビュー。以降、様々な試練に挑みます。2007年には、モーリシャス杯争奪リーグ戦で優勝を飾るも、2008年1月から2010年8月にかけて行われた「驀進十番勝負」では、佐々木健介、森嶋猛、小橋建太など、錚々たるメンバーとのシングルマッチで全敗を喫しました。2010年のグローバル・タッグ・リーグ戦では、杉浦貴とのタッグで敢闘賞を受賞。同年、GHCタッグ選手権試合に杉浦とのタッグで初挑戦しますが、敗れています。

2011年からは潮崎豪とタッグを結成。GHCタッグ王座奪取を目指しますが、新日本プロレスから流出したGHCタッグ王座に挑戦する際、ジャイアント・バーナードから「貴方は誰ですか」と一蹴されてしまいます。しかし、その後の挑戦では敗北を喫しています。

マイバッハ谷口の時代：悪の化身

2012年2月、谷口は潮崎とのタッグを解消。NO MERCYに加入し、覆面レスラー「マイバッハ谷口」として再デビューしました。この頃から、凶器攻撃や場外乱闘など、過激なファイトスタイルが目立つようになります。2012年3月にはGHCヘビー級王座に初挑戦。また、グローバル・タッグ・リーグ戦には高山善廣と組んで出場するも、全敗という結果に終わりました。同年10月には、KENTAとのタッグでGHCタッグ王座を奪取しますが、すぐに王座を失っています。

2013年には、マイバッハ谷口Jr.が登場。NO MERCYを裏切り、新日本プロレスのCHAOSと結託する行動に出ます。その後、CHAOSと決別し、一匹狼として活動。グローバル・リーグ戦では、優勝者の永田裕志を破るものの、上位には進出できませんでした。12月には、柴田勝頼との試合でマスクを剥がされるなど、屈辱を味わい、「第3形態」への変身を宣言します。

2014年には、森嶋猛らと新軍団「超危暴軍」を結成。GHCヘビー級タッグ王座を奪取します。2015年には、鈴木みのるの持つGHCヘビー級王座に挑戦しますが、敗北。試合中にはマスクを剥がされるも、フェイスペイントを施した顔を見せ、さらなる暴走ファイトを展開しました。

2016年1月には、潮崎豪を救出し、自らマスクを脱ぎ捨て、素顔の「マイバッハ谷口」として活動。潮崎とのタッグを再始動させます。同年12月には、潮崎とのタッグでGHCタッグ王座を獲得しました。

2017年からは、丸藤正道とのタッグ「MAKETARA OWARI」で活動。GHCタッグ王座も獲得し、グローバル・タッグ・リーグ戦にも優勝。その後、長井満也とのタッグチーム「フーリガンズ」を結成し、GHCタッグ王座を再び獲得するなど、数々のタイトルを獲得しました。

第二期：谷口周平の再来

2019年5月、リングネームを「谷口周平」に戻し、清宮海斗とのタッグチーム「ジ・アンチェインズ」を結成します。同年11月には、藤田和之とのシングルマッチでTKO負けを喫しています。

ファンキー化〜キング・タニーの時代

2020年12月、モハメド・ヨネとのタッグを始動し、「ファンキー・エクスプレス」として活動。ファンキーな風貌・コスチューム・入場曲に合わせ、コミカルなパフォーマンスを披露しました。2021年6月には、ファンキー・エクスプレスのリーダーを決める4WAYマッチで優勝し、「キング・タニー」に改名します。

2022年5月、ファンキー・エクスプレスを脱退し、リングネームを「谷口周平」に戻したい旨を表明。モハメド・ヨネの承諾を得て、再び「谷口周平」として活動を始めました。

第三期：谷口周平の現在

2023年4月、鈴木秀樹、サクソン・ハックスリー、ティモシー・サッチャーとユニット『レアル』を結成しますが、メンバーの帰国により、実質的に自然消滅しています。2024年11月には、Eitaとタッグを組み、GHCジュニアヘビー級タッグ王座に挑戦しますが、惜しくも敗れています。

2024年12月、拳王とのシングルマッチで敗北。その後、ジョバーとしての地位が確定してしまいます。

タイトル歴

谷口周平は、プロレスリング・ノアにおいて、GHCタッグ王座を計6回獲得しています。また、モーリシャス杯争奪リーグ戦、グローバル・タッグ・リーグ戦、アルカス杯争奪6人タッグ・トーナメントでも優勝を果たしています。

得意技

谷口周平の得意技は、フィニッシュホールドである「ワイバーン・キャッチ」をはじめ、「マイバッハ・ボム」、「マイバッハボム・ツヴァイ」、「ファンキー・プレス」などがあります。打撃技、投げ技、関節技、締め技など、多彩な技を使いこなします。

入場テーマ曲

谷口周平の入場テーマ曲は、その時代のキャラクターに合わせて様々に変化しています。

エピソード

谷口周平は、極度のあがり症であり、美容院に散髪に行く際に緊張してしまうことから、気付けに飲酒をしてから散髪に行く癖があるというエピソードがあります。

また、テレビ番組の企画で、プロレス技の練習台になった際には、「練習やりたくないです」とこぼすなど、人間味あふれる一面も持っています。

「マイバッハ谷口」時代には、特徴的な「マイバッハポーズ」や、熱狂的なファン「マイバッハ・ガールズ」の存在など、多くの話題を提供しました。

このように、谷口周平は、様々な顔を持ちながらプロレス界を生き抜いてきたレスラーであり、今後もその活躍から目が離せません。

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