長井満也

長井満也：格闘技とプロレスの融合を極めたレスラーの軌跡

長井満也は、1968年北海道砂川市生まれのプロレスラーである。中学卒業後、スーパータイガージムで武道の基礎を築き、シュートボクシングへと転身。7戦5勝2敗の戦績を残し、後に同団体のエースとなる吉鷹弘選手とも対戦経験を持つなど、早くからその実力を示していた。

その後、UWF、リングスと渡り歩き、研鑽を積んでいく。1991年、リングスでプロレスラーとしてデビュー。グリーンボーイながら、ジェラルド・ゴルドー選手といった強豪と対戦し、その高いポテンシャルが注目された。しかし、佐竹雅昭選手との対戦で敗れた後、後輩の台頭や怪我などもあり、苦しい時期を経験する。

リングス在籍時には、前田日明氏の「リングスはプロレスではない」という発言に反発し、修行へと送られるなど、波乱含みの日々を送った。師匠である前田氏との関係も複雑で、1997年のWORLD MEGA BATTLE TORNAMENTでは、試合後に前田氏からビンタされるという事件も起こった。

リングス退団後は、K-1に参戦し、武蔵選手といった日本人トップファイターとも対戦。掣圏道、格闘探偵団バトラーツなど、様々な団体を渡り歩き、その活動範囲を広げていった。

2000年代に入ると、全日本プロレスに参戦。垣原賢人選手とタッグを組み、アジアタッグ王座を獲得するなど、数々のタイトルを獲得。川田利明選手とのタッグも人気を博し、世界最強タッグ決定リーグ戦では準優勝を経験している。

その後、新日本プロレスでは魔界倶楽部のメンバーとして、マスクマン「魔界5号」として活躍。魔界4号（柴田勝頼）とのタッグ「破悧魔王'Z」でも人気を博した。新日本プロレス退団後も、キングスロード、ZERO1-MAX、DDTプロレスリングなど、精力的に活動。様々な団体で活躍し、プロレスの幅広い面白さを実感したと語っている。

2000年代後半からは、無我ワールド・プロレスリング（現・ドラディション）にも参戦。反乱軍を起こすなど、その存在感を示し続けている。ロシアのプロレス団体IWFの日本人エージェントを務めた時期もあった。2014年には11年ぶりに全日本プロレスに復帰し、KENSO選手とのタッグ「ダーク・キングダム」、そして「ダーク・ナイトメア」として活躍。プロレスリング・ノアにも参戦するなど、第一線で活躍し続けている。

得意技は、シュートボクシングで培ったキックや関節技をベースに、プロレス技も織り交ぜた独自のスタイル。ハイパーニー空牙、陸牙、RDO、魔界ドライバーなど、数々の必殺技を駆使し、観客を魅了してきた。ヒール、ベビーフェイスの両方の顔を持ち、その柔軟な対応力も魅力の一つだ。

長井満也は、30年以上ものキャリアを持つベテランレスラーである。数々の団体を渡り歩き、様々なレスラーとの出会い、そして数々の苦難を経験してきた。それでもなお、第一線で活躍し続ける彼の闘志、そしてプロレスへの情熱は、多くのファンを惹きつけてやまない。そのキャリアは、まさに格闘技とプロレスの融合を極めたレスラーの生き様と言えるだろう。

主なタイトル歴

全日本プロレス アジアタッグ王座（3度）
ジャイアント馬場杯争奪リーグ戦 優勝（2002年）
リアルジャパンプロレス レジェンドチャンピオンシップ（2度）
FUCK!認定偏差値U-30世界インターナチュラル級王座（1度）

主な得意技

ハイパーニー空牙
陸牙
RDO
キャプチュード
ナガイロック
魔界ドライバー
魔界スリーパー
各種キック
* 地獄突き（アイアンフィンガー・アルミホイル装着）

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