財務省 (タイ)

タイ財務省の概要

タイ財務省（Ministry of Finance, MOF）は、タイ王国の財政、税制、国有財産の管理などを担当する重要な省庁です。1873年に設立され、その歴史はアユタヤ王朝時代にまで遡ります。財務大臣が省の長を務め、通常2名の副大臣が補佐します。タイ政府における重要な役割を担い、多岐にわたる行政事務を管轄しています。

歴史

財務省の前身は、15世紀のアユタヤ王朝時代に存在した「蔵局（クロム・クラン）」という官僚組織です。その後、「大蔵局（クロム・プラ・クラン）」に格上げされ、税制、貿易、専売事業、外交など広範な権限を持つ大臣（プラ・クラン）が統括していました。この組織は、ラタナコシン朝にも引き継がれました。

1855年のイギリスとの通商条約（ボウリング条約）締結後、タイは国際貿易の波にさらされます。この新しい状況に対応するため、ラーマ4世は税関や造幣局を設置しました。ラーマ5世は1873年に、財政関連の機関を統合し、現在の財務省の基礎となる王立財産省を王宮に設立しました。1933年の立憲革命後、王室所有の王立財産省は政府所有の財務省へと再編されました。

役割

財務省は、財政、税制、政府土地資産管理、政府専売事業の管理、関係機関の監督、政府機関、金融機関、公社への信用貸付など、幅広い行政を担当します。そのため、タイ政府の中でも非常に重要な省庁と位置づけられています。

所在地

財務省の所在地は、バンコクのパヤータイ区、サームセーンナイ地区、ラーマ6世通り、ソーイ・アーリーサムパンにあります。

部局

財務省には、以下のような多くの部局が存在します。

大臣官房
次官事務局
財務局
中央会計局
関税局
国税局
物品税局
国営企業政策委員会事務局
公的債務管理局
財政経済事務局

省関連の公社・独立組織

財務省は、以下の公社や独立組織を管轄しています。

タイ農業・農業協同組合銀行（BAAC）
タイ輸出入銀行（EXIM Bank）
タイ政府住宅銀行（GHB）
タイ政府貯蓄銀行（GSB）
クルンタイ銀行（KTB）
タイ政府宝籤局
タイたばこ工場
タイ酒造機関
タイ住宅抵当証券公社（SMC）
タイ中小企業開発銀行（SME BANK）
小企業信用保証公社（SBCG）
バンコク商業資産管理会社（BAM-AMC）
タイ学資ローン基金機構
タナーラック資産開発公社
タイ国イスラーム銀行（IBANK）
タイ・プレイングカード公社
タイ共同旅館旅行会社

その他の関連組織・計画

財務省に関連するその他の組織や計画には、以下のようなものがあります。

タイ政府財政管理情報システム導入計画（GFMIS）
周辺諸国経済開発協力機構（NEDA）
タイ政府年金基金（GPF）
タイ国家貯蓄基金（NSF）
ティパヤ保険公開会社（TPI）
タイ資産管理公社（TAMC）
タイ国際航空

関連事項

タイの行政機関である内閣 (タイ) と密接な関係があります。

外部リンク

* 省公式ホームページへのリンク'>財務省公式ホームページ（英語・タイ語）

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