赤堀大智

赤堀 大智

生涯

静岡県掛川市出身の元プロ野球選手（外野手）。恵まれた体格と高い身体能力を誇り、パンチ力のある打撃に加え、俊足と強肩を兼ね備えた外野手としてプレーしました。

アマチュア時代

地元の掛川西高校では、2年生の夏からエース投手としてチームを牽引する傍ら、クリーンアップの一角としても活躍し、高校通算22本塁打を記録するなど打撃でも非凡な才能を見せました。しかし、在学中に春夏を通じて甲子園の土を踏むことは叶いませんでした。

高校卒業後、立正大学に進学。大学では野手への転向を決断します。1年時はリーグ戦への出場機会を得られませんでしたが、2年生となった2007年春から外野手のレギュラーに定着。この年、チームは東都大学野球の2部リーグで優勝を果たし、続く1部最下位校との入れ替え戦を制して、立正大学を1部リーグ昇格へと導きました。

そして、大学最終学年となった2009年秋。同期のエース・小石博孝投手らと共に、チーム創部以来61年目にして悲願の東都大学リーグ1部初優勝を達成します。この優勝決定戦では、後にプロで活躍する亜細亜大学の東浜巨投手からレフトスタンドへ特大のホームランを放つなど、勝負強い打撃でチームを牽引。さらに、続く第40回明治神宮野球大会では、大学として初出場ながら全国制覇を成し遂げるという快挙の立役者となりました。1部リーグ通算では60試合に出場し、打率.242、3本塁打、14打点、5盗塁という成績を残しています。

大学4年時にプロ志望届を提出しましたが、この年のドラフト会議ではどの球団からも指名されず、卒業後は社会人野球の強豪、セガサミーへ入社します。セガサミーでは1年目から公式戦に出場。2年目からは主力選手として活躍し、第82回都市対抗野球大会にも出場するなど、社会人野球界でもその実力を示しました。

横浜DeNAベイスターズ時代

社会人野球での活躍が認められ、2012年のプロ野球ドラフト会議にて、横浜DeNAベイスターズから4巡目で指名を受け、プロ入りを果たしました。担当スカウトは万永貴司氏で、入団時の背番号は「31」。このドラフト会議では、セガサミーのチームメイトであった宮﨑敏郎選手も同じくDeNAから6巡目指名を受け、共に入団しています。

プロ入り後は、主にファーム（二軍）での調整が中心となりました。プロ1年目の2013年には、イースタン・リーグで105試合に出場し、打率こそ.230でしたが、8本塁打、37打点と持ち前のパンチ力を見せつけます。シーズン終盤の9月には初めて一軍へ昇格。9月28日の読売ジャイアンツ戦（横浜スタジアム）でプロ初出場・初打席を経験すると、続く9月30日の東京ヤクルトスワローズ戦（明治神宮野球場）では代打で登場し、村中恭兵投手からレフトオーバーの二塁打を放ち、待望のプロ初安打を記録しました。10月8日の阪神タイガース戦（横浜スタジアム）では「6番・左翼手」としてプロ初先発出場を果たし、初打点もマークするなど、限られた機会の中で結果を残しました。

しかし、プロ2年目の2014年には一軍での出場機会は得られませんでした。2015年もシーズン終盤の9月12日、読売ジャイアンツ戦（東京ドーム）で代打として約2年ぶりに一軍の舞台に立ちますが、結果は三振。翌日には出場選手登録を抹消され、再び一軍昇格は果たせないまま、同年10月4日に球団から戦力外通告を受け、3年間のプロ野球生活に幕を閉じました。

現役引退後

DeNA退団後も現役続行を模索しましたが、12球団合同トライアウトには参加しませんでした。その後、2016年からは古巣である社会人野球のセガサミーに4年ぶりに復帰。再びプレーを続け、2018年シーズンをもって現役生活に正式に区切りをつけました。

現役引退後は、新たなキャリアをスタートさせています。2019年6月には、神奈川県川崎市内にマッサージサロンをオープンし、経営者として活動。また、2020年1月からは、かつて所属した横浜DeNAベイスターズが運営するベースボールスクールでコーチを務め、次世代を担う子供たちへの野球指導にも情熱を注いでいます。

プレースタイル・人物

183cm、95kg（DeNA時代）という恵まれた体格を持ち、高い身体能力が持ち味でした。打撃では長打力を秘めたパンチ力が最大の魅力。走塁面でも50メートル走6秒0を記録する俊足を生かした俊敏な守備範囲と、遠投115メートルを誇る強肩には本人も自信を持っていました。

好きな言葉は「気合」。大柄な体格と精悍な風貌から、DeNA時代にはチームメイトや球団関係者から「ハマのチンピラ」という愛称で呼ばれることもありましたが、赤堀本人は自身の性格について「素朴」であると語っています。

詳細記録

プロ初記録

初出場：2013年9月28日、対読売ジャイアンツ24回戦（横浜スタジアム）、7回表に多村仁志に代わり左翼手の守備で出場
初打席：同上、8回裏に高木京介から空振り三振
初安打：2013年9月30日、対東京ヤクルトスワローズ24回戦（明治神宮野球場）、6回表に土屋健二の代打として出場、村中恭兵から左越二塁打
初先発出場：2013年10月8日、対阪神タイガース24回戦（横浜スタジアム）、6番・左翼手で先発出場
初打点：同上、4回裏にジェイソン・スタンリッジから左犠飛

背番号

31 （2013年 - 2015年）

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