赤湯温泉 (山形県)

赤湯温泉

赤湯温泉は、山形県の南東部に位置する歴史ある温泉地です。米沢盆地の北端に位置し、吉野川の近くに温泉街が広がっています。開湯から長い年月を経て、多くの人々に愛されてきました。

泉質

赤湯温泉には、複数の源泉が存在し、それぞれ泉質が異なります。単純温泉の他に、塩化物泉などが見られます。源泉温度は52℃から61℃とやや高め。pHも7.3から9.5と幅があります。

源泉管理の歴史

赤湯温泉では、源泉の集中管理が行われてきました。かつて新たな源泉開発によって周辺の源泉が枯渇する問題が発生したため、1950年以降は「森の山源泉」を集中管理し、各施設への温泉供給を行いました。その後、「森の山2号源泉」や「湯川原源泉」が開発され、現在ではこれらの源泉を中心に配湯が行われています。

廃止された源泉井は、河川水を導入して地下水の涵養に利用されています。この方法により、「森の山源泉」と「森の山2号源泉」の水位上昇に効果が出ているとの報告もあります。

温泉地

赤湯温泉には14軒の旅館が点在し、温泉街を形成しています。かつては共同浴場が多いことで知られていましたが、老朽化のため一部が統合され、2022年には日帰り温泉施設「赤湯温泉 湯こっと」がオープンしました。源泉地には飲泉場や足湯も設けられています。

アクセス

赤湯温泉へは、JR奥羽本線・山形新幹線、山形鉄道フラワー長井線の赤湯駅から路線バスで約5分です。高速バスも利用可能です。ただし、路線バスは本数が少ないため、注意が必要です。周辺には国道13号、国道113号、国道399号が通り、東北中央自動車道の南陽高畠インターチェンジが最寄りのインターチェンジです。

歴史

赤湯温泉は、古くから湯治場として利用されてきました。伝説によれば、1093年に源義綱が発見したとされています。江戸時代には米沢藩の湯治場として栄え、藩主専用の浴場も設けられました。かつては遊興地としての側面もあり、歓楽街としての要素も見られました。

共同浴場

赤湯温泉は共同浴場が多い温泉地として知られていましたが、2022年6月には公衆浴場と「老人いこいの家」などを統合した日帰り温泉施設「赤湯温泉 湯こっと」がオープンしました。従来の共同浴場の趣を残しつつ、新たな魅力を持つ施設として親しまれています。

関連項目

イザベラ・バード

外部リンク

赤湯温泉旅館協同組合

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