越前島橋駅

越前島橋駅：歴史と現状

越前島橋駅は、福井県福井市中ノ郷町に位置するえちぜん鉄道勝山永平寺線の駅です。駅番号はE8。古くから交通の要衝として機能してきたこの駅の歴史は、1919年（大正8年）6月1日、京都電燈越前電気鉄道の東藤島駅と観音町駅間に島橋駅として開業したことに始まります。開業日については、5月23日とする文献も見られます。その後、1942年（昭和17年）3月2日には京福電気鉄道の越前線（後の越前本線）の駅となり、長きにわたり地域住民の足として活躍しました。1975年（昭和50年）6月1日には無人駅となり、駅業務は廃止されました。

2001年（平成13年）6月24日には、京福電気鉄道越前本線で列車正面衝突事故が発生し、全線運行が休止。越前島橋駅も休業を余儀なくされました。しかし、2003年（平成15年）2月1日、京福電気鉄道からえちぜん鉄道への駅施設譲渡を経て、同年7月20日には福井駅～永平寺口駅間の運行再開とともに、営業を再開しました。

駅構造とアクセス

越前島橋駅は、島式ホーム1面2線を有する地上駅です。無人駅のため、駅舎とホームの間は構内踏切を利用して移動します。列車交換が可能で、電車は右側通行となっています。駅舎自体は簡素なつくりですが、周辺環境との調和を保ち、利用者にとって必要な機能はきちんと備えています。

アクセス面では、2018年（平成30年）に30台収容可能なパークアンドライド用の駐車場が整備され、利便性が向上しました。乗合タクシーの停留所も駅近くにあり、周辺地域へのアクセスも容易です。また、北陸自動車道（越前橋）や国道416号、福井県道111号舟橋松岡線といった主要道路からも比較的近いため、車でのアクセスも良好です。ただし、最寄りの高速バス停は移転しており、観音町駅が最寄りとなっています。

周辺環境と利用状況

駅周辺には、福井県立大学本部・永平寺キャンパスがあります。大学へのアクセスは、駅からは約2.3kmとやや距離がありますが、一般路線バスは駅付近を経由せず、福井駅や松岡駅との間を結んでいます。そのため、学生の利用状況も、大学へのバス路線の利用状況と密接に関係していると考えられます。

1日の平均乗降人員については、具体的な数値は公開されていませんが、周辺地域の居住状況や、大学への通学・通勤需要を考慮すると、平日はそれなりの利用がある一方、休日は比較的少ないと推測されます。

隣の駅

えちぜん鉄道勝山永平寺線では、東藤島駅と観音町駅の間に位置します。快速（上り）と普通列車が停車します。

まとめ

越前島橋駅は、歴史と現代が共存する、静かな地方の駅です。無人駅でありながら、パークアンドライド駐車場の整備など、利用者の利便性向上に向けた取り組みも見られます。周辺環境との調和を保ちながら、地域社会に貢献していると言えるでしょう。今後、更なる利用者増加のためには、周辺地域の開発や、公共交通機関との連携強化が重要となるでしょう。 また、歴史的な資料を元に、駅の歴史を後世に伝える取り組みも必要です。

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