轟駅

轟駅：九頭竜川の轟音を名に冠する、えちぜん鉄道の駅

福井県吉田郡永平寺町轟にあるえちぜん鉄道勝山永平寺線の轟駅（どめきえき）は、駅番号E15の無人駅です。その歴史は古く、1914年（大正3年）2月11日、京都電燈越前電気鉄道の新福井駅 - 市荒川駅（現在の越前竹原駅）間の開業と同時に誕生しました。その後、京福電気鉄道を経て、2003年（平成15年）2月1日にえちぜん鉄道に駅施設が譲渡され、現在に至ります。

2001年（平成13年）6月24日には、京福電気鉄道越前本線で列車正面衝突事故が発生し、全線運行休止、それに伴い轟駅も休業を余儀なくされました。しかし、2003年10月19日、永平寺口駅 - 勝山駅間の運行再開とともに、駅業務も再開されました。

轟駅は、相対式ホーム2面2線を有する地上駅です。無人駅であり、駅舎はホーム北側に位置し、ホーム間は構内踏切で連絡しています。勝山側のポイントにはシェルターが設置されており、これは轟駅を含む、列車交換が可能な山王駅、越前竹原駅、発坂駅にも設置されています。

駅名の由来は、駅近くを流れる九頭竜川の轟音に由来すると言われており、難読駅名としても知られています。その力強い響きは、駅の静かな佇まいとは対照的な印象を与えます。

轟駅の1日の平均乗降人員については、公開されているデータを参照ください。

駅周辺には、南側に轟地区の集落、北側には国道416号と九頭竜川が線路とほぼ並行して流れています。雄大な自然に囲まれた環境は、静けさの中に力強さを感じさせる、独特の雰囲気を醸し出しています。

隣の駅は、下り方面が越前野中駅（E16）、上り方面が光明寺駅（E14）です。快速列車は上り方面のみで、轟駅を通過します。普通列車は各駅に停車します。

数々の文献にも登場する轟駅は、歴史と自然、そして独特の静寂を併せ持つ、えちぜん鉄道勝山永平寺線の中でも印象深い駅のひとつと言えるでしょう。 その歴史的背景や地理的条件、そして難読駅名という点も相まって、鉄道ファンならずとも、訪れる価値のある駅です。 参考文献として、『京福電気鉄道 越前線写真帖 88年回顧録』(京福電気鉄道、2003年1月31日)、川島令三『【図説】日本の鉄道中部ライン全線・全駅・全配線 第5巻 米原駅 - 加賀温泉駅』(講談社、2010年8月20日)、『週刊歴史でめぐる鉄道全路線 公営鉄道・私鉄28 えちぜん鉄道 福井鉄道・北陸鉄道・のと鉄道』(朝日新聞出版、2011年10月2日)、寺田裕一『改訂新版 データブック日本の私鉄』(ネコ・パブリッシング、2013年1月19日)などを挙げることができます。これらの文献には、轟駅の歴史や周辺環境に関するより詳細な情報が記載されている場合があります。

えちぜん鉄道のウェブサイト等でも、轟駅に関する情報が確認できる可能性があります。

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