近江神宮前駅

近江神宮前駅

近江神宮前駅は、滋賀県大津市錦織にある京阪電気鉄道石山坂本線沿線の駅です。駅番号はOT16。近江神宮へのアクセス拠点として、また、周辺住宅地住民の利用も多い駅です。

歴史

近江神宮前駅は、1927年（昭和2年）に琵琶湖鉄道汽船の錦織駅として開業しました。その後、京阪電気鉄道に合併、近江神宮前駅に改称されるなど、幾度の変遷を経て現在に至っています。特に、1943年の阪神急行電鉄との合併、1948年の再改称と京阪電気鉄道への分離独立といった歴史的経緯が、駅の変遷を複雑にしています。1949年には、京阪電気鉄道の駅として再出発。2005年には定期券発売所が廃止されています。

停留場構造

近江神宮前駅は、相対式ホーム2面2線の地上駅です。駅舎はなく、ホームに直接出入りする簡素な構造です。坂本比叡山口方面行ホームには出入口が2ヶ所あり、ICカードリーダーも2組設置されています。大津列車区が駅東側に隣接しており、列車到着時に職員が改札業務を行います。そのため、職員専用の構内踏切も存在します。PiTaPa、ICOCAなどのICカードも利用できます。駅事務室とバリアフリー対応のトイレも設置されています。

石山坂本線の車両基地である錦織車庫が隣接しているため、運行上の拠点としての役割も担っています。大津線では、夜間留置を行う駅は近江神宮前駅と四宮駅の2駅のみです。日中の石山寺駅方面への運行は、近江神宮前駅始発と坂本比叡山口駅始発の列車が交互に運行されています。

のりば

ホーム有効長は2両分です。のりば番号は設定されていません。引上線がないため、石山寺駅から近江神宮前駅に到着し折り返す列車や、びわ湖浜大津方面から錦織車庫へ入庫する列車の折り返しは、下り本線上で、渡り線を経由して石山寺方面行ホームに入線します。錦織車庫入庫列車は、石山寺方面行きホームで再度折り返します。配線の都合上、錦織車庫を出庫し近江神宮前駅始発となる坂本比叡山口行き列車は、石山寺方面行ホームから発車します。

停留場周辺

近江神宮前駅周辺は住宅密集地で、狭い路地が入り組んでいます。駅から北へ進むと錦織車庫を経て近江神宮があります。駅西側は滋賀県道47号線が通り、そこから西へ進むと皇子山古墳群があります。西大津バイパス（国道161号）は古墳群の近くを通っています。近江神宮へのアクセス拠点として、また、周辺地域住民の生活に密着した駅となっています。

隣の停留場

かつて、京阪大津京駅と近江神宮前駅の間に漣駅がありましたが、廃止されています。

参考文献

今尾恵介『日本鉄道旅行地図帳 9号 関西2』新潮社、2009年
川島令三『【図説】日本の鉄道 東海道ライン 全線・全駅・全配線 第6巻 米原駅 - 大阪エリア』講談社、2009年
寺田裕一『改訂新版 データブック日本の私鉄』ネコ・パブリッシング、2013年
地理情報開発 編『日本路面電車地図鑑』平凡社、2021年

外部リンク

近江神宮前駅 - 京阪電気鉄道
おけいはん.ねっと｜駅情報局：近江神宮前駅

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