逆とったり

逆とったり

逆とったり（さかとったり）は、大相撲の日本相撲協会が定める決まり手八十二手の一つで、捻り技に分類されます。

概要

この技は、相手が「とったり」で攻めてきた際の防御策、あるいはカウンターとして用いられることが多いのが特徴です。具体的には、相手に抱えられた腕を抜きながら、腰を捻ったり、逆に相手を突き上げたりすることで、脇の下に入った相手の腕を捻り倒します。

特に、相手の腕を極める形となる場合は、立ち関節技の一種である腕挫腋固（うでひしぎわきがため）に近い状態となり、小手投げや通常の「とったり」以上に危険な技であると言えます。そのため、力士の間でも多用されることはなく、珍しい決まり手として知られています。

関脇の栃赤城が得意技としており、本場所でも度々見せていました。

実例

幕内での記録を見ると、1995年5月場所の千秋楽で大至が三杉里にこの技で勝利して以降、しばらく記録が途絶えていました。しかし、2010年9月場所の11日目、豊桜が垣添に対し、実に15年ぶりに逆とったりを決め、相撲ファンを沸かせました。さらに同日、大関同士の対戦で、角番だった魁皇が日馬富士に対して逆とったりを仕掛け、一日で2度も幕内で逆とったりが出るという珍しい事態となりました。

その後、2016年9月場所では、隠岐の海が4日目の大関照ノ富士戦と、14日目の琴勇輝戦で、それぞれ逆とったりを決めました。

近年では、2019年9月場所の千秋楽で、照強が錦木に対して逆とったりを成功させています。

十両の取り組みでは、2018年7月場所の千秋楽で美ノ海が幕下の天空海に逆とったりを仕掛けて勝利しています。
大相撲令和六年7月場所11日目には豊昇龍が阿炎に対して放った。

脚注

日本相撲協会公式ホームページ

関連項目

* 大相撲の決まり手一覧

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