通川郡

通川郡（トンチョンぐん）

通川郡は、朝鮮民主主義人民共和国（北朝鮮）の江原道に位置する郡です。地理的には太白山脈の東側に位置し、日本海に面しています。名目上は、大韓民国（韓国）の江原特別自治道の最北端の郡でもあります。

地理

通川郡は、太白山脈の東側、日本海沿岸に位置しており、自然豊かな地形が特徴です。郡内には以下の様な地形があります。

旗対嶺
国島
鴨龍端

隣接する行政区画は以下の通りです。

南：高城郡、金剛郡、昌道郡
西：淮陽郡、安辺郡

行政区画

現在の行政区画は1邑30里となっています。

歴史

前近代

高句麗時代：休壌郡、習比谷県が置かれる
新羅時代：金壌郡、習谿県に改称
高麗時代：習谿県は歙谷県に、金壌郡は通州に改称
朝鮮王朝時代：江原道観察使の管轄となる
1413年：通州が通川郡に改称

近代

1895年：江陵府所属の通川郡、歙谷郡となる（二十三府制）
1896年：江原道に所属
1910年：歙谷郡が通川郡に編入
1936年：庫底港を有する順嶺面が庫底邑に昇格
1945年8月時点：1邑6面（庫底邑、通川面、松田面、鶴一面、歙谷面、碧養面、臨南面）が存在

第二次世界大戦後

1952年12月：行政区画統廃合により、臨南面を高城郡に、歙谷面の6里を安辺郡に編入。庫底面（庫底邑）、通川面、松田面、鶴一面、碧養面の全域、歙谷面の一部からなる通川郡が再編（1邑31里）。人民委員会を庫底邑に設置し、その区域を通川邑と定める。旧通川面の中心集落は旧邑里に改称。
2003年現在：1邑30里からなる

年表

1413年：通州とされる
1895年：江陵府通川郡・歙谷郡となる
1896年：江原道通川郡・歙谷郡となる
1910年：歙谷郡が通川郡に編入
1914年4月1日：郡面併合により、通川郡に以下の面が成立(8面)：順嶺面、郡内面、碧養面、踏銭面、臨南面、鶴一面、鶴二面、鶴三面
1917年：郡内面が通川面に改称(8面)
1923年：通川面が郡内面に改称(8面)
1928年4月1日：鶴二面・鶴三面が合併し、歙谷面が発足(7面)
1931年：郡内面が通川面に改称(7面)
1936年10月1日：順嶺面が庫底邑に昇格(1邑6面)
1945年(光復直後) ：踏銭面が松田面に改称。歙谷面が分割され、鶴二面・鶴三面が発足。(1邑7面)
1949年：鶴二面・鶴三面が合併し、歙谷面が発足。庫底邑が庫底面に降格。(7面)
1952年12月：郡面里統廃合により、通川郡庫底面・通川面・碧養面・松田面・鶴一面および歙谷面の一部地域をもって、通川郡を設置。通川郡に以下の邑・里が成立。(1邑30里)：通川邑、宝炭里、嵋坪里、旧邑里、峯湖里、貨通里、河水里、君山里、慈山里、龍川里、長津里、豊山里、麻田里、宝湖里、梨木里、垈谷里、沛川里、長台里、松田里、巨城里、路上里、江洞里、龍水里、新垈里、芳浦里、佳興里、中泉里、碧巌里、新林里、新興里、金蘭里
1954年10月：龍川里・貨通里の各一部が合併し、鳴皐里が発足。麻田里が梨木里に編入。(1邑30里)
1967年10月：豊山里の一部が梨木里に編入。(1邑30里)

交通

金剛山青年線
洞庭湖駅 - 鳴皐駅 - 金峯江駅 - 侍中湖駅 - 通川駅 - 東海駅 - 新垈里駅

出身者

鄭周永：実業家（現代グループ創業者） - 1915年通川郡松田面峨山里生まれ
竹島紀元：鉄道ジャーナル初代編集長 - 1926年通川生まれ。終戦まで朝鮮半島で生活。
* リ・チュニ - 朝鮮中央放送委員会のアナウンサー

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