連合参謀本部

連合参謀本部について

連合参謀本部（CCS）は、第二次世界大戦中の連合国軍の最高指導機関であり、イギリスとアメリカから成り立っていました。ソ連と中国はこの構成には含まれていませんでした。CCSは1942年に設立され、英米両国の参謀機関が協力し、戦時中の大局的な戦略を決定しました。

設立の経緯

CCSは、1942年1月10日のアルカディア会談において、英参謀長委員会が提案した「Post-ARCADIA Collaboration」にアメリカ側が同意したことをきっかけに成立しました。設立後すぐに、1月23日にワシントンD.C.で第1回会議が行われました。イギリス側からは、遠く離れたロンドンから指導を受けるため、Joint Staff Missionという派遣団がアメリカに設置されました。この派遣団は、三軍による組織で、著名な軍人としてジョン・ディル元帥やジェームズ・サマヴィル海軍大将が参加しました。

アメリカ側では、2月9日に初めての統合参謀会合が開催され、CCSはその後の戦局における戦略的意思決定に寄与しました。全ての戦域—太平洋、インド、北アフリカなど—で連合軍の共同運営を支える役割を果たしました。

大戦略会議

CCSの会議は、大戦略に関する重要な戦時会談の間にのみ行われることが多く、その場で戦争の方向性や具体的な軍事作戦についての議論が行われました。特に、1943年のカサブランカ会談では、フランク・マクスウェル・アンドルーズ将軍が欧州の米軍全体の司令官として参加し、重要な戦略が調整されました。

構成とメンバー

連合参謀本部は、以下のような主要なメンバーで構成されていました。

米側

• - 合衆国陸海軍最高司令官（大統領）付参謀長: ウィリアム・リーヒ海軍大将（後に海軍元帥）
• - 陸軍参謀総長: ジョージ・マーシャル陸軍大将（後に陸軍元帥）
• - 合衆国艦隊司令長官兼海軍作戦部長: アーネスト・キング海軍大将（後に海軍元帥）
• - 陸軍航空軍司令官: ヘンリー・アーノルド陸軍中将（後に陸軍元帥及び空軍元帥）

英側

• - 第一海軍卿: ダドリー・パウンド海軍元帥（死後はアンドルー・カニンガム海軍元帥が後任）
• - 陸軍参謀総長: アラン・ブルック陸軍大将（後に陸軍元帥、アランブルック子爵授爵）
• - 空軍参謀総長: チャールズ・ポータル空軍大将（後に空軍元帥）
• - 連合作戦部長: ルイス・マウントバッテン中将（東南アジア戦域最高司令官に任命されるまで）

CCSはこれらのメンバーが集まり、共同して戦争遂行のための重要な決定をしていきました。戦局が常に変化する中で、それぞれの国が持つ兵力や資源を如何に活用し、連携するかが肝要であったのです。

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