鄜州

鄜州（ふしゅう）は、中国にかつて存在した州であり、現在の陝西省延安市南部に位置していました。その歴史は、西魏時代に遡ります。

概要

554年（廃帝3年）、西魏により設置された敷州が、鄜州の前身です。隋代に入ると、敷州は2郡4県を管轄するまでになりました。583年（開皇3年）には、隋が郡制を廃止したことに伴い、敷州に属していた内部郡と敷城郡も廃止されています。しかし、607年（大業3年）に州が廃止され郡が置かれるようになると、敷州は上郡と改称されました。

唐代に入り、618年（武徳元年）に上郡は鄜州と改められました。742年（天宝元年）には、鄜州は洛交郡と改称されますが、758年（乾元元年）には再び鄜州の名称に戻されました。この時期の鄜州は関内道に属し、洛交・洛川・三川・直羅・甘泉の5県を管轄していました。

北宋時代には、鄜州は永興軍路に属し、宜川県を管轄していました。金の時代になると、鄜州は鄜延路に属し、洛交・洛川・鄜城・直羅の4県と三川鎮を管轄するようになります。元の時代には、鄜州は延安路に属し、洛川・中部・宜君の3県を管轄していました。

明代に入ると、鄜州は延安府に属し、洛川・中部・宜君の3県を引き続き管轄していました。清代の1725年（雍正3年）には、鄜州は直隷州に昇格し、鄜州直隷州として陝西省に属し、洛川・中部・宜君の3県を管轄しました。

しかし、1912年、中華民国が成立すると、鄜州直隷州は廃止され、鄜県と改められ、その歴史に幕を閉じました。

このように、鄜州は時代とともにその名称や管轄地域を変えながら、中国の歴史の中で重要な役割を果たしてきました。

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