金原亭世之介

金原亭世之介について

金原亭世之介（きんげんてい よのすけ）は、1957年12月29日に東京都清瀬市で生まれた落語家です。本名は兒玉亜津志で、彼は落語協会に所属しており、芸能活動を通じて多くの人々に愛されています。彼の出囃子には『吉原雀（文のたより）』が用いられており、日本舞踊の浅茅流では名取りとして「浅茅 与志寿朗」の名を持っています。また、俳人としても活動し、俳号は「皀角子（さいかち）」です。現在は大正大学の客員教授としても教鞭を執っています。

経歴

世之介の父はクラシック音楽の作曲家であり、同じく音楽に関する教育を受けて育ちました。彼は高校卒業後、医師を目指して防衛医科大学校を受験しますが不合格となり、その後落語の道に進むことを決めました。東京都立清瀬高等学校を1976年に卒業後、落語家の十代目金原亭馬生に入門し、その際の前座名は「駒平」として知られていました。

1980年に彼は古今亭菊之助、古今亭菊松、古今亭志ん八とともに二ツ目に昇進しました。1982年には師匠の死去により兄弟子の金原亭伯楽門下へと移籍しました。彼の二ツ目時代には、テレビ番組『欽ドン!良い子悪い子普通の子おまけの子』での役柄『良い下宿人』としての出演や、同番組で曾田鶴声と共演したことが評判となり、甘い顔立ちからアイドル的な存在感をもった落語家として位置付けられました。

1985年には「NHK新人落語コンクール」で優秀賞、1990年には「NHK新人演芸コンクール」で大賞を受賞します。1991年にはテレビドラマ「赤い殺意」にレギュラー出演を果たし、さらなる名声を得ました。1992年には、古今亭菊春、林家のん平と共に真打昇進し、世之介に改名します。99年からはフィニッシングスクール「ジョン・ロバート・パワーズ・スクール」で『コミュニケーション』の講師も務めています。

彼は2000年にうなぎのファーストフードショップ「名代宇奈とと」を設立し社長に就任しましたが、2003年にはこのお店を売却しました。健康面では、2015年から2016年にかけて原田病を患い、その治療の過程で糖尿病を発症するも、その後は食事療法により改善に向かっています。

活動と芸風

金原亭世之介は多様な活動を展開しており、五代目円楽一門会の両国寄席にも出演しています。そのユーモアあふれる語り口と独自のスタイルが多くのファンを惹きつけています。

著書

彼は著書もいくつか出版しており、主な作品には以下があります：

• - 『なんで挨拶しなきゃいけないんですか〜』（三五館、2006年）
• - 『人生、やっぱり女次第〜妻と再恋愛のススメ』（三五館、2010年）
• - 『1週間であなたは伝説になる 挨拶のバカ力（ばかぢから）！』（三五館、2016年）

弟子と天狗連

彼の弟子には二ツ目の金原亭杏寿や金原亭駒平などがいます。また、友人の日出郎を中心に集った俳優やタレントらで形成された「天狗連」の名付け親でもあり、多くの落語会を開催しています。

メディア出演

彼の活躍はテレビや映画にも広がっており、NHK特集やバラエティ番組にも出演しています。最近では、千葉テレビの「GODドクター」で諸真締役として登場し、新たな役柄にも挑戦しています。また、映画「二つ目物語」では桜家王鏡役としての演技も好評でした。

彼の人生は、一つのジャンルにとどまらず、様々な舞台で表現されるその才能によって、今なお多くの人々に感動を与え続けています。

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