金承俊

金承俊（キム・スンジュン、김승준、きん しょうしゅん、1973年3月23日 - ）は、韓国出身の囲碁棋士で、その卓越した実力と攻撃的な棋風で囲碁界に名を馳せています。京畿道軍浦で生まれ、幼少期から囲碁に親しみ、10歳で父親から囲碁を学んだ後、12歳で韓国棋院の研究会に入会しました。

1988年にプロ棋士としての第一歩を踏み出し、入段を果たします。1989年には早くも東洋証券杯世界選手権に出場するなど、その才能を早くから開花させました。1994年には兵役のため一時的に囲碁界を離れ、陸軍に入隊しますが、その間も囲碁への情熱は衰えることなく、三段の時に国棋戦挑戦者決定戦で梁宰豪を破り、見事に挑戦者となります。軍人棋士として注目を集め、その活躍は大きな話題を呼びました。挑戦手合では、当時最強と言われた李昌鎬と対戦し、初戦に勝利するものの、1勝3敗で惜しくも敗れました。

兵役を終えた1996年には、LG杯戦でベスト8に進出し、バッカス杯天元戦でベスト4に入るなど、その実力を改めて証明しました。この年は40勝18敗と大きく勝ち越し、五段に昇段しました。その後も1997年に名人戦リーグ入りを果たし、第1回三星火災杯ではベスト4に進出するなど、目覚ましい活躍を見せます。1998年には王位戦リーグ入り、1999年には国手戦勝者組決勝に進出するなど、数々の国内棋戦でその存在感を示しました。

2000年には七段に昇段し、2001年から2003年まで天元戦で3年連続でベスト4に進出するなど、安定した強さを発揮。2003年には八段に昇段、棋聖戦でベスト4に進出し、2005年には棋聖戦挑戦者決定戦に進出し、九段に昇段しました。2007年にも棋聖戦挑戦者決定戦に進出するなど、トップ棋士として常に第一線で活躍しました。2011年にはBCカード杯世界囲碁選手権でベスト16に進出しています。

国際棋戦では、1997年の三星火災杯でベスト4に進出したのが特筆されます。この時は、趙善津、王磊、常昊といった強豪を破り、小林覚に敗れるという結果でした。また、1997年のLG杯では、武宮正樹、曹大元といった名棋士を破りベスト8に進出しました。2002年には農心辛ラーメン杯に韓国代表として出場しています。

中国の囲碁リーグにも積極的に参加しており、2001年と2002年には乙級リーグ、2003年から2006年までは甲級リーグに武漢チームの一員として出場。韓国囲碁リーグには2004年から参加しており、2007年には韓国棋士ランキングで21位にランクインしました。

主な棋歴として、国棋戦挑戦者（1994年）、帝王戦準優勝（1995年）、電子ランド杯王中王戦白虎部準優勝（2006年）などがあります。

金承俊は、その攻撃的な棋風から「攻めに特質あり」と評されています。常に勝利を目指し、大胆な打ち回しで相手を圧倒するスタイルは、多くの囲碁ファンを魅了しています。

受賞歴としては、1994年に囲碁文化賞新鋭棋士賞を受賞しています。

参考資料として、大島正雄氏による「世界一を目指す超新星群像 第3回 金承俊」の記事が『棋道』1998年3月号に掲載されています。

韓国棋院の公式サイトでは、「김승준(金承俊)」という名前で彼の情報が掲載されています。

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