鈴木シャッター

株式会社鈴木シャッター：歴史と革新のシャッターメーカー

株式会社鈴木シャッターは、東京都豊島区に本社を構える、シャッターをはじめとする建築製品の製造・販売を手掛ける企業です。その歴史は1903年（明治36年）に遡り、100年以上にわたり日本の建築業界を支え続けてきました。

沿革：時代の変化とともに歩んだ歴史

鈴木シャッターの始まりは、1903年4月に建築金物商会として創業したことに始まります。その後、1936年（昭和11年）7月に株式会社建築金物商会へと組織変更し、1939年（昭和14年）10月には鈴木シヤタア工業株式会社へと商号を変更しました。この頃からシャッター製造に本格的に参入したと考えられます。

1969年（昭和44年）2月には、大手プラントメーカーである三機工業株式会社と資本提携を結び、経営基盤を強化しました。翌1970年（昭和45年）3月には、鈴木シヤタア産業株式会社を吸収合併し、鈴木シャッター工業株式会社へと商号を再度変更しています。

1980年代には、事業拡大とともに拠点を拡充。1981年（昭和56年）9月には埼玉工場が竣工し、生産能力の向上を図りました。1985年（昭和60年）3月には、鈴木シャッター販売株式会社を吸収合併し、販売網の強化も行っています。

1990年（平成2年）11月には、店頭市場（現・ジャスダック）に株式を公開し、資本金を19億7,100万円に増強。1993年（平成5年）10月には、東京都豊島区に本社新社屋を建設し、新たなスタートを切りました。

2000年代に入ると、業界再編の波が押し寄せます。2000年（平成12年）10月には、トステム（現・LIXILグループ）が株式交換により完全子会社化しました。これに伴い、2001年（平成13年）4月にはトステム鈴木シャッター株式会社へと商号を変更しています。

2011年（平成23年）4月には、グループ内のスチール建材事業再編に伴い、旧・トステム子会社のトステムSD株式会社を吸収合併し、コスモ工業株式会社の営業権を譲受。同時に株式会社LIXIL鈴木シャッターに商号変更し、株式会社LIXILの子会社となりました。

2012年（平成24年）3月には、当社取扱いの一部の軽量シャッター及び一部の軽量ドアを三和シヤッター工業株式会社からのOEMに切り替え、効率化を図りました。

そして、2018年（平成30年）7月、LIXILが保有するLIXIL鈴木シャッター全株式を、業界大手の三和ホールディングスへ売却することを発表。2019年（令和元年）10月には株式譲渡が完了し、三和ホールディングスの傘下に入るとともに、商号を株式会社鈴木シャッターに再び変更し、現在に至ります。

広告活動：クリスタルグリルからYouTubeへ

鈴木シャッターは、1980年代に「クリスタルグリル」のテレビCMを放送し、その名を知らしめました。近年では、2022年（令和4年）頃に公式YouTubeチャンネルを開設し、デジタルマーケティングにも力を入れています。

その他：事故原因究明に貢献した一枚の写真、幻のCMソング

鈴木シャッターには、事業以外にも特筆すべきエピソードがいくつか存在します。

1966年2月、翌年の香港での法人設立を控え、当時の社長が現地出張の際に機内から富士山を撮影した写真が、英国海外航空機空中分解事故の事故原因究明に大きく寄与しました。これは、航空史に残る出来事として知られています。

また、1981年7月7日に東京12チャンネル（現・テレビ東京）で放送された『直純のピアノふぉる亭』では、電話帳の広告からCMソングを作詞・作曲する企画が行われました。同番組の司会者、山本直純が職業別電話帳（現在のタウンページ）に掲載された広告から当社を選び、ゲスト出演者の小林亜星とともに楽曲を製作。非公式CMソング「鈴木シャッター」（作詞・作曲：小林亜星）と「スズキ・シャッター」（作曲：山本直純）がお披露目されました。この楽曲には、電話帳広告に記されたキャッチコピー、「防火ひとすじ78年」も歌詞に含まれていました。

この幻のCMソング企画の映像は、2019年5月31日にBSテレビ東京で放送された『武田鉄矢の昭和は輝いていた』で小林亜星がゲスト出演した際に放送され、再び日の目を見ることとなりました。さらに、2021年5月30日に心不全で死去した小林亜星の追悼企画として、同年6月21日に再放送が行われました。

株式会社鈴木シャッターは、100年以上の歴史の中で、様々な変遷を経験しながらも、日本の建築業界に貢献し続けてきました。その製品は、安全性と機能性を追求し、常に時代のニーズに応えるものであり、これからも日本の街の安全を守り続けていくことでしょう。

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