鈴木豊 (俳優)

鈴木豊の俳優としての軌跡

鈴木豊は、1970年8月11日生まれ、埼玉県出身の日本の俳優です。株式会社仕事に所属しています。

無名塾での演劇の基礎

1993年4月、鈴木は俳優・仲代達矢が主宰する「無名塾」に入塾し、演劇の世界に足を踏み入れました。同年、無名塾公演「リチャード三世」で初舞台を踏み、以降、舞台を中心に活動を開始。無名塾では、演劇の基礎を徹底的に学びました。

ニナガワスタジオとの出会い

1998年からは、演出家・蜷川幸雄が主催する「ニナガワスタジオ」の舞台にも立つようになり、無名塾とニナガワカンパニーの両方で活躍するようになりました。ニナガワスタジオへの参加は、無名塾の準塾員試験期間中、他の現場での経験も積みたいという思いから、知人の紹介でオーディションを受けたことがきっかけでした。オーディションでは、戯曲『弱法師』のエチュードを演じ、三島由紀夫の原作を独自に解釈した演技が高く評価されました。

蜷川演出作品での活躍

ニナガワスタジオに入団後、鈴木はウィリアム・サローヤンの『おーい、救けてくれ！』と安部公房の『時の崖』を、蜷川幸雄の前で同時に演じました。特に、『時の崖』での力強い演技が蜷川に認められ、舞台『1998・待つ』への出演につながりました。また、彩の国シェイクスピア・シリーズでは、『十二夜』や『夏の夜の夢』などに出演し、注目を集めました。

海外公演と舞台での活躍

2001年には、『近代能楽集～卒塔婆小町』や『コリオレイナス』でロンドンのバービカン劇場公演を経験するなど、蜷川作品には欠かせない俳優として、舞台を中心に世界的に活動しています。シェイクスピア作品をはじめとする数々の舞台で主要な役を演じ、その演技力は高く評価されています。

テレビドラマ、映画への出演

舞台を中心に活躍する一方で、鈴木はテレビドラマや映画にも出演しています。大河ドラマ『元禄繚乱』、『北条時宗』、連続テレビ小説『瞳』などに出演。人気ドラマ『相棒』シリーズにも複数回出演するなど、幅広い役柄を演じ分けています。映画では、『日本のいちばん長い夏』、『桜田門外ノ変』などに出演しました。

多趣味な一面

鈴木は、映画鑑賞、音楽鑑賞、読書、エレキギター、球技、スキー、殺陣など、多岐にわたる趣味と特技を持っています。無名塾の同期には、俳優・演出家の石栗昌彦がいます。

主な出演作品

テレビドラマ

世紀末の詩（1998年、日本テレビ）
大河ドラマ
元禄繚乱（1999年）
北条時宗（2001年）
平岩弓枝のお美也（2002年、NHK）
私が私であるために（2006年、日本テレビ）
瞳（2008年、NHK連続テレビ小説）
相棒（テレビ朝日）
Season8 第1話（2009年）
Season9 第5話（2010年）
Season13 第10話（2015年）
season18 第19話（2020年）
隠密秘帖（2011年、NHK正月時代劇）
水戸黄門 第42部 第15話（2011年、TBS）
新選組血風録（2011年、NHK BS時代劇）
塚原卜伝（2011年、NHK BS時代劇）
出入禁止の女〜事件記者クロガネ〜 第1話（2015年、テレビ朝日）
警視庁・捜査一課長 第3話（2016年、テレビ朝日）
CODE-願いの代償- 第3話（2023年、読売テレビ・日本テレビ）

映画

日本のいちばん長い夏（2010年）
桜田門外ノ変（2010年）
グッドモーニングショー（2016年）

舞台

無名塾公演
リチャード三世（1993年）
ソルネス（1995年）
リチャード三世（1996年）
いのちぼうにふろう物語（1997年）
セールスマンの死（2002年）
友達（2011年）
蜷川カンパニー（蜷川スタジオ）
1998・待つ（1998年）
彩の国シェイクスピア・シリーズ『十二夜』（1998年）
「血の婚礼」（1999年）
「ペリクリーズ」
「女王メディア」
『夏の夜の夢』（2000年）
近代能楽集～卒塔婆小町（2001年、海外公演）
「ハムレット」（2003年）
『お気に召すまま』（2004年）
『ロミオとジュリエット』（2005年）
『タイタス・アンドロニカス』（2006年）
『コリオレイナス』（海外公演）
「オセロー」 (2007年、彩の国さいたま芸術劇場大ホール）
「リア王」
「から騒ぎ」（2008年）
「冬物語」
「ロミオとジュリエット」（ホリプロ）
「オイディプス王」
「KITCHEN」
「天保十二年のシエークスピア」（シアターコクーン）
「トロイラスとクレシダ」（2012年）
「ヴェニスの商人」（2013年）

外部出演
『横浜メリケン夜の宿 M・ゴーリキィーどん底』（2014年）

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