鏡岩善四郎

鏡岩 善四郎（かがみいわ ぜんしろう）

鏡岩善四郎（1902年5月4日生まれ）は、青森県上北郡四和村出身の大相撲力士です。彼の本名は佐々木善四郎で、粂川部屋に所属していました。彼の最高位は西大関でした。彼の生涯を振り返ると、相撲界における彼の特色や影響を理解することができます。

来歴

镜岩は、1902年に青森県三戸郡猿辺村に生まれましたが、幼少期に父親を失い、母親の再婚に伴って上北郡四和村へ移り住みました。子供のころから草相撲に出場し、その強さから「猛牛」と呼ばれるようになりました。彼は粂川部屋に勧誘され、1922年1月に初めて土俵に上がりました。しかし、入門が遅かったため、昇進は緩やかでした。1927年には新十両、1928年には入幕を果たしましたが、彼が入幕した時にはすでに25歳でした。

入幕後、彼は8勝という成績を残しましたが、しばらくは低迷しました。自らの強さを活かすには至らず、むしろ静かな取り口を特徴としました。1931年には9勝2敗の成績を記録し、一時的な上昇を見せましたが、1932年には相撲界の革新を求める動きに参加し、日本相撲協会を一時脱退。その後、再度復帰し、小結に昇進しました。

大関昇進と粂川部屋の継承

1935年には再び好成績を修め、10勝1敗を記録しましたが、優勝には至らず。その後も彼の快進撃は続き、1936年1月には関脇に昇進し、さらには同年5月には大関に昇進しました。しかし、彼はすでに34歳という高齢でした。

同年、師匠の粂川が亡くなると、彼は二枚鑑札によって粂川部屋を受け継ぎました。大関昇進後は、これまでの怪力を活かす相撲から、勝負に対してより恬淡として土俵を楽しむスタイルにシフトしていきました。1939年5月の場所での負け越しを受けて、現役を引退しました。

双葉山相撲道場へ移籍

引退後は年寄・粂川として、勝負検査役を務めました。1941年には双葉山定次の新たな相撲道場に全力士を移籍させ、自身は道場の親方として後進を指導しました。彼の指導のもと、弟子たちは多くの成功を収めました。

人物

鏡岩は均整の取れた体格を持ち、愛嬌がありました。特に非力な力士に対しては強さを発揮しつつも、波が激しい取り口が特徴でした。

エピソード

1939年1月場所には不戦敗という珍しい記録を残しました。また、大関昇進後にちょび髭を生やしたことで「角界の菊池寛」とも呼ばれるようになりました。彼は生涯にわたり、様々な伝説やエピソードを残しました。

主な成績

通算成績は239勝183敗、幕内成績は174勝153敗でした。また、大関としての成績は36勝42敗でした。彼の名声はその後の力士たちにも影響を与え続けました。

鏡岩善四郎は、力士としての技術や人柄が評価され、相撲界においてその名を轟かせました。彼の影響は、弟子や相撲ファンに今も尚受け継がれています。

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