長波 (駆逐艦)

長波（ながなみ）

長波（ながなみ）は、日本の海軍に属する駆逐艦で、夕雲型駆逐艦の4番艦として知られています。1941年4月に建造が始まり、1942年6月に竣工しました。本艦は、竣工後すぐに横須賀鎮守府に配属され、哨戒任務や訓練を行いました。

艦の役割と経歴

長波はその後、1941年8月31日に新編された第31駆逐隊に編入されました。この部隊は主に太平洋戦争中のガダルカナル島の戦いに従事しました。特に有名なのは、艦が戦艦金剛、榛名と共にヘンダーソン飛行場に対する艦砲射撃に参加したことです。

長波は、南太平洋海戦においても前進部隊に所属しており、ガ島強行輸送任務（鼠輸送）にも従事しました。特に、11月30日のルンガ沖夜戦では、艦隊の司令官旗艦として活躍し、調達した兵員を護衛しましたが、この戦闘で姉妹艦の高波を失っています。

整備と再編成

艦の疲弊から長波はトラック泊地で整備を受け、1943年3月には舞鶴海軍工廠で大規模な修理を行いました。そして1944年には沖波、岸波、朝霜を新たに編入し、定員を復元しました。修理完了後、リンガ泊地で訓練を行い、再び戦闘任務に戻ります。

レイテ沖の戦闘

1944年のレイテ沖海戦には、第一遊撃部隊に所属して参加しました。この戦役中、長波はアメリカ潜水艦の攻撃を受け、高雄の護衛任務も果たしました。しかし、戦局が厳しさを増し、長波は最終的に多号作戦に参加することとなります。

沈没の経緯

1944年11月、長波はオルモック湾への輸送に従事中、米軍機からの攻撃を受け、艦は沈没しました。この時、多くの乗員は苦渋の思いで脱出し、艦長の飛田少佐は生還しました。長波はその後、艦艇類別等級表から削除され、正式に駆逐艦籍から除籍されました。

戦後の影響

長波の艦歴は、その戦闘記録や多くの同艦型艦と同様、船の運用と最前線での戦闘の厳しさを物語っています。1981年には長波の元乗員によって慰霊碑が建立され、艦の記憶は今に伝えられています。

関連リンク

• - 京都霊山護国神社「長波の航跡」

長波はその名の通り、多くの艦歴をもって日本海軍の駆逐艦艦隊に貢献した艦であり、今後もその業績と勇敢さが語り継がれていくことでしょう。

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