阿東町

阿東町（あとうちょう）

阿東町は、かつて山口県の北東部に存在した町です。阿武郡に属し、2010年1月16日に山口市へ編入合併し、その姿を消しました。

地理

中国山地に抱かれた阿東町は、山間の集落が点在する地域でした。阿武川が町内を流れ、日本海へと注ぎます。標高は約300mで、夏は涼しく過ごしやすい気候です。冬は山口県内でも有数の豪雪地帯として知られ、「山口県の北海道」と呼ばれることもありました。そのため、町内には十種ヶ峰スキー場や船平山スキー場といったスキー場がありました。

隣接していた自治体

山口市
萩市
島根県鹿足郡津和野町
島根県鹿足郡吉賀町

歴史

1955年（昭和30年）4月1日 - 篠生村・生雲村・地福村・徳佐村・嘉年村が合併し、阿東町が誕生しました。
2010年（平成22年）1月16日 - 山口市に編入され、阿東町は廃止となりました。

市町村合併

阿東町は、平成の大合併において、山口市や萩市など周辺自治体との合併を検討しました。しかし、山口市は防府市や吉敷郡の3町、佐波郡徳地町との合併を優先し、萩市は阿東町を除く阿武郡各町村との合併協議を進めたため、阿東町はいずれの枠組みにも参加できませんでした。

その後、県が県央部における中核市構想として、山口市・防府市・阿東町の2市1町での合併を提案しました。これにより、山口市と阿東町の間で合併協議会が設置され、協議の結果、2010年1月16日に阿東町が山口市に編入合併することで合意しました。合併後、阿東町役場は山口市役所阿東総合支所となりました。

行政

町長：田中祥隆（最終代）
警察署：かつては阿東警察署が存在しましたが、現在は山口警察署に統合されています。
地名：合併前は阿武郡阿東町大字○○でしたが、合併後は山口市阿東○○と表記されます。

経済

農業が基幹産業であり、稲作は県内有数の地域です。特にコシヒカリの生産が盛んです。また、寒冷な気候を生かして、リンゴや梨の栽培も盛んに行われています。リンゴは日本で栽培される最南端の地域であり、徳佐地区を中心に西日本最大の生産地となっています。

名物・特産品

蜂蜜
米（コシヒカリ）
リンゴ
阿東牛
牛乳
梨
鮎
トマト
わさび
はなっこりー

教育

高等学校

山口県立徳佐高等学校（2010年3月閉校）
山口県立山口高等学校徳佐分校（2023年募集停止）

中学校

山口市立阿東中学校
山口市立阿東東中学校

小学校

山口市立生雲小学校
山口市立さくら小学校
山口市立徳佐小学校
阿東町立嘉年小学校(廃校)

交通

JR山口線と国道9号が町内を縦断しています。

鉄道路線

西日本旅客鉄道（JR西日本）
山口線: 船平山駅 - 徳佐駅 - 鍋倉駅 - 地福駅 - 名草駅 - 三谷駅 - 渡川駅 - 長門峡駅 - 篠目駅

路線バス

防長交通
阿東町福祉バス

道路

国道9号
国道315号
国道489号
山口県道11号萩篠生線
山口県道13号萩津和野線
その他県道多数

名所・旧跡・観光スポット

長門峡
道の駅長門峡
十種ヶ峰ウッドパーク
船平山
願成就温泉
徳佐しだれざくら
船方牧場
蔵目喜梨園
リンゴ狩り
釣り堀
亀山の宝篋印塔
SL山口号
地福トイトイ

出身有名人

氏原大作（作家）
西川一三（日本のスパイ）
福江俊喜（元山口県労働組合総連合議長）
桝屋敬悟（公明党衆議院議員）

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