雨飾温泉

雨飾温泉

雨飾温泉は、新潟県糸魚川市にある、妙高戸隠連山国立公園内にある温泉です。日本秘湯を守る会にも加盟している「雨飾山荘」という一軒宿のみが存在する秘湯で、標高900mの場所に位置しています。自家発電の山小屋のため、夜21時には消灯となりますが、建物内には常夜灯が点灯しています。宿泊の際は念のため懐中電灯を持参すると良いでしょう。日帰り入浴も可能です。

泉質

泉質は、ナトリウム-炭酸水素塩・塩化物泉です。

温泉街

温泉街はなく、営業しているのは「雨飾山荘」のみです。例年5月中旬から11月上旬までの期間限定で営業しており、期間外は閉鎖されます。雨飾山荘は、豪雪に耐えるためブナの巨木と4寸角の垂木でできた木造建築で、建物正面から見て左端の三角屋根が内湯、右側が宿泊棟となっています。

山小屋であるため、部屋にテレビはなく、食事も豪華ではありませんが、海が近いことから、海や山の幸を使った料理が提供されます。特に、糸魚川根知地区の名産品である「おててこ米」は人気があり、お土産として持ち帰る人もいます。山小屋ですが、混雑期以外は個室として利用できます。しかし、混雑時には相部屋となる場合もあります。雨飾温泉には、内湯と露天風呂「都忘れの湯」があります。

歴史

雨飾温泉の歴史は、宝暦五年(1756)に梶山から1kmほどの場所で温泉を始めたいと糸魚川藩役所に願い出たことに始まります。しかし、当時はぬるい温泉でした。その後、文政元年(1818)に梶山から4kmほど山奥の場所で新たに梶山新湯が開発されました。その後、「梶山温泉」を経て、現在の「雨飾温泉」となりました。館内には、1882年（明治15年）の効能書きが掲示されています。1976年には、北アルプス穂高岳の山小屋、涸沢ヒュッテの姉妹館となりました。車道が雨飾温泉まで開通したのは1999年のことで、それまでは徒歩でのみアクセスできる温泉でした。

アクセス

JR大糸線根知駅から南東へ約12kmの場所に位置します。

公共交通機関: 根知駅および糸魚川駅から、登山シーズン中の休日に乗合タクシーが運行されます。糸魚川バス（頸城自動車グループ）「05 根知線」の山口バス停から徒歩150分です。バスは糸魚川駅・頸城大野駅・根知駅から利用できます。
車: 根知駅から車で約20分です。駐車場から温泉までは徒歩5分です。以前は宿の近くまで車で行けましたが、現在は駐車場にゲートが設置されたため、一般車両やタクシーは駐車場までの通行となります。

山歩きに不慣れな場合は、自家用車かタクシーの利用が無難です。タクシーは糸魚川駅には待機していますが、根知駅には待機していないため、根知駅から利用する場合は予約が必要です。

周辺

近くには洞窟風呂を楽しめる野湯「梶山元湯」があり、ツアーが開催されています。

その他

雨飾温泉は、日本百名山の一つである雨飾山の登山基地でもあります。

関連情報

雨飾山: 温泉の近くにある人気の登山スポットです。
日本秘湯を守る会: 雨飾温泉が加盟している団体です。
公式ページ: 雨飾温泉の公式ウェブサイトです。
日本秘湯を守る会の雨飾温泉紹介ページ: 日本秘湯を守る会のウェブサイトにある、雨飾温泉の紹介ページです。

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