電気ビル前停留場

電気ビル前停留場：富山市の中心部を走る路面電車の駅

電気ビル前停留場は、富山県富山市桜橋通りに位置する、富山地方鉄道富山軌道線本線の停留場です。駅番号はC12で、富山県道22号富山停車場線上の併用軌道上に設置されています。この停留場は、富山市の中心市街地、特にビジネス街のど真ん中にあり、多くのオフィスビルや商業施設に囲まれています。

歴史：昭和初期からの街とともに歩む

電気ビル前停留場の歴史は古く、1934年頃、桜橋～富山駅前～総曲輪間のルート変更に伴い、「桜橋北詰停留場」として開業しました。その後、1936年には宮下線の開業、1937年には富山電気ビルデイングの竣工と、街の発展とともに変化を遂げてきました。停留場名の由来となった富山電気ビルデイングの竣工を機に、同社の陳情を受け、1937年9月11日、「電気ビル前停留場」と改称されました。改称にあたっては、富山電気ビルデイング株式会社が富山市に月額40円の費用を負担することが合意されました。

その後、1943年には富山地方鉄道に路線が譲渡され、1945年の富山大空襲による戦災で一時休止となりますが、1946年には営業を再開。1949年には宮下線の営業も再開されました。しかし、1964年には東部線の付け替えに伴い、宮下線は廃止されました。

停留場構造：シンプルで使いやすい設計

停留場は地上駅で、相対式ホーム2面2線のシンプルな構造です。乗降客はホーム間を直接行き来することはできません。バリアフリー設備の有無については情報がありません。

停留場周辺：ビジネス街の中心地

電気ビル前停留場の周辺は、富山市を代表するビジネス街です。停留場名にもなっている富山電気ビルデイングをはじめ、北日本桜橋ビル、第一生命ビル、フコク生命ビルなど、多くのオフィスビルが立ち並びます。また、ホテルグランテラス富山や、各金融機関の支店、そして商業施設なども集積しており、非常に活気のあるエリアとなっています。中央郵便局前交差点から桜橋にかけては特に高層ビルが集中しており、近代的な都市景観を呈しています。

隣の停留場：富山軌道線の主要区間

電気ビル前停留場の隣には、桜橋停留場（C11）と地鉄ビル前停留場（C13）があります。これらは富山軌道線の主要な停留場で、富山市内をくまなく網羅する路線網の一部を担っています。かつて存在した宮下線では、東田地方停留場と隣接していました。

まとめ：アクセス至便なビジネス街の玄関口

電気ビル前停留場は、富山市の中心部、特にビジネス街に位置するアクセス至便な停留場です。長い歴史を持ち、街の発展とともに歩んできたその歴史と、周辺の活気あふれる環境は、利用客にとって大きな魅力となっています。この停留場は、富山市を代表する路面電車の駅として、これからも多くの市民や観光客を運び続けるでしょう。

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