霧立はるみ

霧立はるみ：華麗なる経歴と知られざる素顔

霧立はるみ（きりたち はるみ、1942年8月25日 - 2002年5月15日）は、1960年代から70年代にかけて活躍した日本の女優です。宝塚歌劇団を経て大映に入社、数々の映画やテレビドラマに出演し、幅広い世代から支持を集めました。しかし、その華やかな経歴の裏には、複雑な生い立ちや、芸能界引退後の静かな生活といった知られざる一面も存在します。

複雑な生い立ちと宝塚時代

霧立はるみは、女優の霧立のぼると俳優の佐伯秀男を両親に持ち、一人娘として誕生しました。当初は父親の姓である鬼武を名乗り、鬼武治美と名付けられますが、両親の離婚後、母親方の祖母に育てられました。その後、母親の再婚により北竹治美となります。このような複雑な生い立ちの中で育った彼女は、東洋英和女学院卒業後、1960年に宝塚音楽学校に入学。山吹まゆみ、甲にしき、古城都、上月晃といったそうそうたるメンバーと共に卒業し、宝塚歌劇団花組に所属、霧立みつるとして舞台に立ちます。

大映時代と女優としての活躍

1963年に宝塚歌劇団を退団した霧立は、画家の岩田専太郎の秘書を経て、1964年4月、大映に入社。芸名を霧立はるみに改め、本格的に女優としてのキャリアをスタートさせます。

大映では、数々の映画に出演。1964年の『十七才の狼』や『青い性』、社会派作品である『検事霧島三郎』など、幅広いジャンルの作品で存在感を示しました。怪獣映画ブームの立役者となった『大怪獣ガメラ』では、山本京子（日高教授の助手）役を演じ、作品に彩りを添えています。東映作品にも出演し、『忍びの卍』といった作品にもその姿を見ることができます。

テレビドラマでも活躍し、数多くの作品に出演。代表作として挙げられるのは、『東京警備指令 ザ・ガードマン』、『大岡政談 池田大助捕物帳』、『おかあさん』、『特別機動捜査隊』、『ああ!夫婦』などがあります。『特別機動捜査隊』では複数回に渡り出演し、様々な役柄を演じきりました。その他にも、『鉄道公安36号』、『新吾十番勝負』、『レモンのような女』、『すりかえ』、『平四郎危機一発』、『橋の下』、『西陣物語』、『銭形平次』、『プレイガール』など、多様なジャンルのドラマで、その演技力を披露しました。

引退とその後の人生

1970年、霧立はるみは芸能界から引退。1973年の結婚を機に、芸能界との関わりを完全に断ち切りました。以後は、一般人として静かに生活を送ったとされています。

まとめ

霧立はるみは、複雑な生い立ちを乗り越え、宝塚歌劇団を経て大映で女優として成功を収めました。映画、テレビドラマ双方で活躍し、多くの作品に出演。その演技力は、多くの視聴者・観客の心に深く刻まれています。華やかな経歴の裏に隠された、知られざる人生の一端に触れることで、彼女の存在はより一層輝きを増すことでしょう。彼女の生き様は、現代の私たちに多くの示唆を与えてくれるのではないでしょうか。

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