青年学校令

青年学校令の概要

青年学校令は、昭和14年4月26日に公布された日本の教育に関する勅令であり、職業に従事する青少年に対する教育の提供を目的とした法律です。この令は、尋常小学校を卒業した者が中等教育機関に進むことなく、働くことを希望する青年男女に向けて設立された青年学校の設置を規定しています。初めての青年学校令は1935年に施行され、その後大幅に改正されました。

青年学校令の目的

最初の青年学校令は、「男女青年に対し、その心を鍛錬し、徳性を涵養すると同時に職業および実際生活に必要な知識・技能を授け国民としての資質を向上させる」ことを主旨としていました。この目的のために、施行前に存在した実業補習学校や青年訓練所を改名し、実質的な教育システムが確立されました。

声明者と設置者

青年学校は、さまざまな団体に設置されることが許されていました。具体的には、北海道や府県、市町村、商工会議所、農会、さらに私人に至るまで、幅広い設置者が認められていました。青年学校の設置や廃止は、道府県立のものに関しては文部大臣、その他の学校については地方長官の認可を得る必要がありました。

学費について

青年学校では、原則として授業料を徴収することができないという方針が取られました。このことにより、経済的背景に関わらず、すべての青年が教育を受ける機会を持つことができるように工夫されました。

学科と修業年限

青年学校には普通科、本科、研究科、専修科というさまざまな学科が設けられていました。

普通科

• - 修業年限: 2年
• - 入学資格: 尋常小学校卒業（12歳以上）
• - 科目: 男子は修身・公民・普通学科・職業科・体操、女子は修身・公民・普通学科・職業科・家事・裁縫・体操。

本科

• - 修業年限: 男子5年（4年に短縮可）、女子3年（2年に短縮可）
• - 入学資格: 普通科修了者または高等小学校卒業（14歳以上）
• - 科目: 男子は修身・公民・普通学科・職業科・教練科、女子は修身・公民・普通学科・職業科・家事・裁縫・体操。

研究科

• - 修業年限: 1年以内
• - 入学資格: 本科卒業（男子19歳以上、女子17歳以上）
• - 科目: 本科の関連科目のほか、修身・公民は必須科目。

第二次青年学校令

1939年、青年学校令は再度改正され、男子のみの普通科と本科が計7年の義務教育として位置づけられました。この改正により、法的な枠組みがさらに整備されました。

廃止

しかし、この青年学校令は、1947年に施行された学校教育法に伴い、正式に廃止されることとなりました。このように、青年学校令は時代の変遷とともに変化を続けながらも、日本の教育制度において重要な役割を果たしました。

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