青木清

青木清六段：長く険しいプロ棋士の道程

青木清（あおき きよし）は、1948年1月5日生まれ、2022年9月5日没の将棋棋士です。福岡県北九州市出身、棋士番号133。熊谷達人九段門下で、2000年に引退しました。

青木六段の棋士人生は、長く険しい道のりでした。奨励会時代は10年間もの間、プロ入り目前の三段に留まりました。旧制度の三段リーグ（奨励会A組）では、1967年度後期から1973年度後期まで実に13期に渡り戦い抜きました。1968年度後期リーグでは昇段のチャンスもありましたが、惜しくも東西決戦で池田修一、野本虎次に敗れ、昇段を逃しました。

しかし、青木六段は諦めませんでした。1972年度には、第2回奨励会若獅子戦・関西トーナメントで優勝。決勝では中田章道1級を相手に香落ち対局を制しました。また、同年には第16回古豪新鋭戦でベスト4という好成績を残しています。

そして、1977年8月20日、29歳という年齢でプロ入りを果たします。プロ入りは遅かったものの、その後の活躍は目覚ましいものがありました。プロ3年目となる第39期（1980年度）順位戦では、7勝3敗という好成績を収め、31人中7位という順位で最終局まで昇級争いに加わりました。第9回（1986年度）オールスター勝ち抜き戦では予選を突破し、本戦でも当時順位戦A級に在籍していた南芳一を破るなど、実力を示しました。

しかし、1983年度は1敗と1不戦敗の後に休場。復帰後も成績は安定せず、1991年度には参加した公式戦全敗（12敗）という苦しい時期もありました。順位戦には計12期参加しましたが、昇級は叶わず、第46期（1987年度）から3期連続でC級2組で降級点を喫し、42歳で順位戦への参加資格を失ってしまいます。その後は、順位戦復帰を目指して10年間努力を続けましたが、規定の成績を収めることができず、1999年度限りで引退しました。

青木六段は2022年9月5日、74歳で亡くなりました。日本将棋連盟からの発表は2023年5月2日でした。

棋風は居飛車党でしたが、相居飛車戦ではひねり飛車や陽動振り飛車など、変則的な戦法を多用することで知られていました。横歩取りも得意戦法の一つでした。

人物像としては、将棋界では珍しい長髪がトレードマークでした。奨励会員として棋戦で活躍していた1973年頃には、北九州の実家の寿司屋で寿司を握った後、長距離列車で大阪の対局場へと向かう生活を送っていました。

青木清六段の棋士人生は、決して順風満帆ではありませんでしたが、持ち前の粘り強さと独自の戦法で、将棋界に足跡を残しました。その生涯と功績は、後世に語り継がれるべきでしょう。

昇段履歴
1963年：奨励会入会（3級）
1977年8月20日：四段（三段で13勝4敗）
1985年11月17日：五段（贈五段）
1999年4月1日：六段（フリークラス規定）
2000年3月31日：引退
2014年4月1日：七段（引退棋士規定）
2022年9月5日：死去

主な成績
通算成績：156勝332敗

公式戦本戦出場歴
第12回（1978年度）早指し将棋選手権
第4回（1980年度）オールスター勝ち抜き戦
* 第9回（1986年度）オールスター勝ち抜き戦

もう一度検索