須美寿島

須美寿島について

須美寿島（すみすとう、すみすじま）は東京都が直轄する無人島であり、伊豆諸島の南部に位置しています。その位置は八丈島から南へ約180キロ[[メートル]]、青ヶ島からは110キロ[[メートル]]ほど離れた太平洋上にあります。この島は、周囲にいくつかの岩礁や小島が存在する独特の地理的特徴を持っています。具体的には、須美寿島は南北に長い形状をしているカンラン石玄武岩でできた突岩です。

島の地質には、スミスカルデラという大きなカルデラの外輪山の一部が含まれており、このカルデラは約20,000年前から存在するものと考えられています。須美寿島の北北東約7キロ[[メートル]]の位置には「白根」と呼ばれる水深7.7メートルの浅瀬があり、これは後カルデラ火山の一つとされています。須美寿島の周辺では、海底地震が頻繁に発生しており、それに伴って津波が発生することもあります。また、須美寿島の南方には別のカルデラである「南スミスカルデラ」が存在します。

須美寿島は日本の領海外縁に位置しており、その影響で東小島は日本の排他的経済水域の外縁を形成する重要な離島です。2020年1月1日現在で、この島は東京都に属しているものの、所属する市町村が未定であり、本籍を置くことはできません。そのため、東京都八丈支庁が直接的な管轄を行っています。航路上の重要な地点でもあり、おがさわら丸が運航していますが、往復ともに深夜に通過するため、船上から島を確認することは難しい状況です。1990年代初頭には部分的な崩壊があり、島の形状が変化しました。また、周囲は豊かな漁場として知られ、時折釣り人が訪れては上陸しています。

歴史的には、1853年3月26日にイギリス帝国の軍艦サラワルソン号により発見され、その後、スミス艦長の艦名に由来する名前が付けられました。1870年には海底噴火が発生し、新たな島（標高13メートル）が出現しました。以降も数回噴火が見られ、1974年から1977年にかけては海水が変色する現象が報告されています。1981年には日本山岳会の隊員が初登頂を試みたものの、一部が墜落する事故が起き、挑戦は失敗に終わりました。1991年11月には、漁船の通報により島の山頂付近が大きく崩壊したことが確認され、その結果、島の形が再び変わる事態となりました。

2016年には須美寿島の東にある東小島において一等三角点が設置されました。さらに2024年には周辺海域で海水の色の変化が認められたため、気象庁が噴火警報を発令しました。これらの活動は、須美寿島周辺の動的な地質環境を物語っており、今後も注視が求められる地域です。

須美寿島はその独特な特性から、自然の魅力と地質的活動の観察の場として重要な存在です。

もう一度検索