須賀神社 (小山市)

須賀神社の概要

須賀神社は、栃木県小山市宮本町に位置する神社で、旧社格は郷社です。地元では「お祇園様」として親しまれており、小山市の総鎮守として、地域の人々の信仰を集めています。

祭神

主祭神は以下の三柱です。

素盞嗚命（すさのおのみこと）（牛頭天王）
大己貴命（おおなむちのみこと）
誉田別命（ほんだわけのみこと）（八幡神）

歴史

社伝によると、須賀神社の創建は平安時代中期の940年（天慶3年）にまで遡ります。藤原秀郷が現在の小山市中久喜の地に創建したのが始まりとされています。その後、平治年間（1159年 – 1160年）に現在の場所に移されました。中世には、小山氏の崇敬が篤く、小山城の守護神として重要な役割を担っていました。

当初、小山城内に鎮座していたと伝えられていますが、江戸時代初期に小山藩主となった本多正純によって現在地に移されました。小山城の別名である祇園城という名前は、この神社が祇園社であったことに由来します。かつては、小山市全域だけでなく、近隣の野木町や国分寺地区、下石橋、小田林地区を含む、小山六十六郷の総鎮守として、広範囲な地域からの信仰を集めていました。

1605年には、小山城主の本多正純から50石の寄進を受け、後に15石の朱印地が認められるなど、江戸時代には藩からの手厚い保護を受けていました。

境内

旧日光街道に面した通りから参道が始まりますが、現在は道路によって分断されています。境内には、小山氏やその祖である藤原秀郷の功績を称える顕彰碑が建てられています。また、天狗党に属した昌木春雄もこの神社の神職の次男であり、彼の顕彰碑も境内にあります。

社殿の南側には、七ツ石と呼ばれる巨石群があります。この七ツ石は、元々祇園城にあったとされ、小山の伝説にも登場します。参道脇にある石鳥居は1653年に造立されたもので、小山市内では最も古く、県内でも二番目に古い鳥居として知られています。

祭典・神事

須賀神社では、年間を通して様々な祭典や神事が行われています。

1月1日：歳旦祭
2月節分の日：節分祭
2月11日：紀元祭(建国記念祭)
2月17日：祈年祭
4月初旬の日曜日：太々御神楽祭
6月30日：大祓式
7月14日 - 21日：例大祭（祇園祭）
10月17日：神嘗祭遙拝式
11月23日：新嘗祭
12月23日：天長祭
12月31日：大祓式・除夜祭

特に、例大祭である祇園祭は、その規模の大きさで知られています。江戸時代の地誌『下野国誌』にも「当国第一の祇園会なり」と記されており、県内でも有数の祭礼として、多くの人々で賑わいます。

文化財

須賀神社には、以下の貴重な文化財が所蔵されています。

重要美術品（国認定）
蓬莱鏡
栃木県指定有形文化財
朱神輿
小山市指定有形文化財
徳川家康寄進状
月宮鑑
牛頭天皇額
石鳥居

現地情報

所在地：栃木県小山市宮本町1-2-4
交通：JR宇都宮線・両毛線・水戸線・東北新幹線小山駅西口より徒歩8分

関連情報

関連項目：天翁院
外部リンク：
須賀神社サイト
* 小山市指定文化財一覧


須賀神社は、小山市の歴史と文化を今に伝える貴重な存在です。訪れる人々に安らぎと感動を与え続けています。

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