頴娃久虎

頴娃久虎（えい ひさとら）

生涯

頴娃久虎は、戦国時代から安土桃山時代にかけての武将であり、島津氏の家臣として活躍しました。頴娃氏の7代目当主にあたります。頴娃氏は、肝付氏の庶流で、肝付兼元の息子である兼政が頴娃を名乗ったことに始まります。久虎は、永禄元年（1558年）に頴娃兼賢の次男として生まれました。

元亀元年（1570年）、腹違いの兄である兼有が殺害されたため、家督を継承することになりました。その後、久虎は数々の戦に参戦し、武将としての才能を発揮します。

天正4年（1576年）には高原城攻めに参加し、その2年後には耳川の戦いにも出陣しました。さらに、天正8年（1580年）には水俣出兵にも加わり、この頃までに薩摩国頴娃（現在の鹿児島県南九州市）と薩摩指宿（現在の鹿児島県指宿市）の両方の地頭を兼任するようになりました。これにより、彼は地域における支配権を確立し、領地を統治する立場となります。

天正10年（1582年）頃からは、肥前国への出兵にも参加し、千々輪（千々石）城攻防戦では戦傷を負うなど、激しい戦いを経験しました。天正12年（1584年）の島原の陣にも参加し、その後、天正13年（1585年）には山田有信とともに肥前などを偵察し、島津義弘からその手柄を激賞されています。この偵察活動は、戦略上重要な役割を果たし、彼の功績を際立たせました。

天正15年（1587年）4月の根白坂の戦いにも参戦しましたが、同年中に30歳という若さで死去しました。彼の短い生涯は、戦国時代の武将としての激動の日々を象徴しています。

人物

久虎は、その勇猛果敢な戦いぶりから、島津氏の武将の中でも特に優れた人物として知られています。また、領地経営にも手腕を発揮し、地域住民からの信頼も厚かったと伝えられています。

脚注

* 『薩藩旧記雑録』（十四、義弘公御譜中正文在頴娃右京）

まとめ

頴娃久虎は、戦国時代から安土桃山時代にかけて、島津氏の家臣として活躍した武将であり、頴娃氏の7代目当主です。数々の戦で武功を挙げ、島津氏の勢力拡大に貢献しました。若くして亡くなりましたが、その勇猛果敢な活躍は後世に語り継がれています。

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