風浪宮

風浪宮について

風浪宮（ふうろうぐう）は、福岡県大川市に位置する神社で、地元では「おふろうさん」という愛称で親しまれています。この神社の歴史は古く、創建から1800年以上の時を経ています。代々、阿曇氏が祭祀を司ってきたことでも知られています。

祭神

風浪宮の主な祭神は以下の通りです。

少童命三座（表津少童命、中津少童命、底津少童命）
息長垂姫命（神功皇后）
住吉三神（表筒男命、中筒男命、底筒男命）
高良玉垂命

これらの神々が祀られており、特に少童命は、海の神様であることから、航海安全や漁業繁栄を願う人々に信仰されてきました。

歴史

風浪宮の創建は、神功皇后が三韓征伐からの帰路、192年に筑後国葦原ノ津（現在の大川榎津）に立ち寄られた際に、阿曇連磯良丸が少童命を祀ったのが始まりとされています。この地で千八百余年もの間、人々の信仰を集めてきました。
現在の本殿は、戦国時代に筑後国柳川城主であった蒲池鑑盛によって再建されたものです。この本殿と境内に立つ石造五重塔は、いずれも国の重要文化財に指定されており、歴史的にも非常に価値の高い建造物です。

文化財

風浪宮には、以下の文化財があります。

国指定重要文化財

本殿：室町時代後期（1560年）に建立されたもので、三間社流造、檜皮葺の美しい建築様式を今に伝えています。1907年（明治40年）5月27日に重要文化財に指定されました。
石造五重塔：室町時代前期（1355年）に造られたとされ、塔身には「正平十年乙未十月日」の刻銘が残されています。1910年（明治43年）8月29日に重要文化財に指定されました。この五重塔は、石造りでありながら、精巧な造りが特徴的です。

県指定天然記念物

白鷺の楠：境内にそびえ立つ楠は、白鷺が飛来することからこの名で呼ばれています。この楠は、県の天然記念物に指定されており、自然の美しさを感じることができます。

周辺施設

風浪宮の周辺には、以下のような施設があります。

大川市立大川中学校
大川公園
大川市立宮前小学校
福岡県立大川樟風高等学校
花宗川

交通アクセス

風浪宮へのアクセスは、以下の通りです。

西鉄天神大牟田線：西鉄柳川駅より西鉄バス佐賀駅行きまたは大川橋ゆきに乗車し、「中原高木病院前」で下車後、徒歩約15分（1.2km）。
JR鹿児島本線：羽犬塚駅より西鉄バス大野島農協ゆきに乗車し、「酒見」で下車後、徒歩約6分（450m）。
自動車：九州自動車道八女インターチェンジより約14km。駐車場も完備されています。

まとめ

風浪宮は、歴史と文化が息づく場所であり、美しい自然にも恵まれています。国の重要文化財である本殿や石造五重塔は、訪れる人々に深い感銘を与えます。また、地域の文化や歴史を伝える場所として、地元の人々にとって大切な存在です。周辺には、学校や公園などがあり、地域住民の生活に深く根ざした神社であると言えるでしょう。

外部リンク

風浪宮公式サイト

この神社は、歴史的な建造物だけでなく、自然の美しさも楽しめる場所です。ぜひ一度訪れて、その魅力を体験してみてください。

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