飯岡町(いいおかまち)
飯岡
町は、かつて
千葉県海上郡に存在した
町です。
九十九里浜の最東端に位置し、夏には
海水浴やサーフィンで賑わう場所として知られていました。
 歴史
飯岡の地名の由来は、17世紀末に遡ります。当時、廻船は太東岬を目印に帆を降ろし、飯綱権現に航海の安全を祈願していました。この習慣が、太東岬の飯縄寺の本尊である飯綱権現と区別するために、刑部岬も「飯岡」と呼ばれるようになりました。
廻船が飯縄寺に参拝したのは、廻船の航路を開拓した
土工の七兵衛(
河村瑞賢)が、飯綱の兵法で巨富を築いたという逸話が背景にあります。七兵衛は
明暦の大火で江戸城と城下を焼失させたものの、その後の復興に必要な木材を買い占め、莫大な富を築いたとされています。
 沿革
飯岡
町は、多くの変遷を経てきました。
   
1703年(
元禄15年) - 飯岡大津波(
元禄大地震)が発生。
   
1874年(
明治7年) - 飯岡郵便局が開局。
   
1877年(
明治10年) - 飯岡
小学校が開校。
   
1885年(
明治18年) - 三川
小学校が開校。
   
1886年(
明治19年) - 飯岡巡査駐在所が設置。
   
1889年(
明治22年)
4月1日 - 
町村制施行に伴い、上永井村、下永井村、飯岡村、行内村、平松村、横根村、萩園村、岩崎村が合併し、初代飯岡
町が発足。
   
1947年(
昭和22年) - 飯岡
中学校、三川
中学校が開校。
   
1949年(
昭和24年) - 飯岡幼稚園が開設。
   
1953年(
昭和28年) - 
飯岡漁港が第1種漁港に指定。
   
1954年(
昭和29年)
3月31日 - 三川村、豊岡村の一部(塙)と合併し、2代目飯岡
町が新設。
   
1956年(
昭和31年) - 飯岡灯台が点灯。
  
1957年(
昭和32年) - 飯岡
中学校と三川
中学校が統合し、飯岡
中学校になる。
   
1960年(
昭和35年) - 三川保育所が開設。
   
1967年(
昭和42年) - 国民宿舎飯岡荘がオープン。
  
1969年(
昭和44年) - 学校給食センターが設立。
   
1970年(
昭和45年) - 飯岡中央保育所が開設。
   
1973年(
昭和48年) - 
玉崎神社が県文化財に指定。
   
1974年(
昭和49年) - 塙保育所が開設。
   
1976年(
昭和51年) - 飯岡商工会館が開設。
   
1979年(
昭和54年) - 飯岡歴史民俗資料館が開設。
   
1980年(
昭和55年) - 
国道126号線飯岡バイパス片側2車線が開通。
   
1983年(
昭和58年) - 野球場が開設。
   
1985年(
昭和60年) - 防災無線が開始。
   
1989年(平成元年)7月 - 第1回いいおかYOU・遊フェスティバルが開催。
   
1990年(平成2年)2月 - 第1回飯岡しおさいマラソンが開催。
   
1993年(平成5年) - 
国道126号線飯岡バイパス4車線が開通。
   
2005年(平成17年)
7月1日 - 海上
町、
旭市、
香取郡干潟
町と合併し、改めて
旭市となり、飯岡
町は廃止。
 産業
飯岡
町は、農業と漁業が盛んでした。
   
農業: 
メロン「飯岡貴味
メロン」、
イチゴ「
女峰」「さちのか」「とちおとめ」、
トマト「桃太郎」などが栽培されていました。
   
漁業: 
飯岡漁港は、地域の漁業の中心でした。
 地域
 教育
   小学校: 飯岡
小学校、三川
小学校(現在は
旭市立)
   
中学校: 飯岡
中学校(現在は
旭市立)
 観光
飯岡
町には、多くの観光スポットがありました。
   
飯岡海岸海水浴場: 
海水浴のほか、サーフィンや釣りも楽しめます。
   
飯岡灯台: 海岸沿いに立つ灯台。
   
飯岡刑部岬展望館〜光と風〜: 日の出、日の入り、夜景が美しい展望台。
   
飯岡風車群: 丘の上に風力発電の風車が並んでいます。
   
玉崎神社: 歴史のある神社。
   
飯岡町歴史民俗資料館: 地域の歴史や文化を学べる施設。
 イベント
   飯岡しおさいマラソン大会: 毎年2月第一日曜日に開催されるマラソン大会。
   
飯岡海浜花火大会: 毎年7月最終土曜日に開催される花火大会。
   
いいおかYOU・遊フェスティバル: 毎年7月最終土曜日、日曜日に開催される地域のお祭り。
 寺刹
飯岡
町には、多くの寺院がありました。真言宗が多く、その他には浄土真宗、日蓮宗のお寺もありました。
 交通
飯岡
町には鉄道は通っていませんでした。最寄り駅は、JR東日本
総武本線飯岡駅ですが、同駅の所在地は合併後の
旭市海上地区です。
主要な道路として、
国道126号、
千葉県道30号(九十九里ビーチライン)などが通っていました。
 出身有名人
飯岡
町出身の著名人は多岐にわたります。
   荒井のり子(陸上競技選手)
   飯岡助五郎(網元、博徒)
   石毛郁治(化学技術者、名誉
町民第1号)
   石田丹治(彫刻家)
   海上胤平(歌人)
   
尾上旭(プロ野球選手)
  幸進龍悠矢(力士)
   
菅生隆之(俳優、声優)
   
高品格(俳優)
   高野栄治(フリーライター、数学研究家)
   
高橋順子(詩人、随筆家)
   田原康生(郵政・総務
技官)
   
ちばてつや(漫画家)
   
仲條正義(デザイナー)
 脚注
[//]: # (TODO: 脚注があれば追加)
 関連項目
   千葉県の廃止
市町村一覧
 外部リンク
   いいおかまち - ウェイバックマシン: 旧:飯岡
町の公式ホームページ(現在は更新されていません)
*   
飯岡町役場ウェブページ - 
ウェイバックマシン: 飯岡
町役場のウェブページ(
2005年3月11日アーカイブ分)