飯田元重

飯田元重 - 戦国時代の武将

飯田元重（いいだ もとしげ）は、戦国時代から安土桃山時代にかけて活躍した武将で、毛利氏に仕えた重要な家臣の一人です。彼は次郎九郎という通称でも知られています。元重は、児玉元良を父に持ち、兄には毛利十八将の一員として名を知られた飯田元親がいます。元重の生涯は、彼の家系や毛利氏との関係、数々の戦功に彩られています。

生い立ちと家族背景

元重は児玉元良の子として誕生しました。兄の元親が飯田家の家督を相続する際、毛利元就にその正式な許可を求めた15人の有力な宿老の名にも名前を連ねており、このことからも彼の家系がいかに重要であったかが窺えます。元重は、元服前から「まいす法師」という幼名を使いつつ、「飯田」の姓を名乗っていました。大永5年（1525年）には、毛利元就から安芸国内の徳宗名と恒広名を与えられるなど、早くからその存在感を示していました。

家督相続と戦歴

天文4年（1535年）、兄の元親がその生涯を閉じた後、元重が飯田氏の家督を継ぎました。彼が相続した飯田氏は、同じく毛利氏の家臣であった飯田義武の家系とは分かれているとされています。元重の戦歴は、彼の名声を高める要因となりました。天文9年から10年にかけて行われた吉田郡山城の戦いでは、特に宮崎長尾の戦いで見せた活躍が評価され、敵陣を崩して多くの敵を討取る武功を成し遂げました。この結果、毛利元就から感状を賜ることになります。

さらなる功績と官途名

その後も、元重は数々の戦で功績を残しました。天文23年（1554年）の折敷畑の戦いではagain敵を討ち取り、再び元就や隆元から感状を与えられました。また、弘治2年（1557年）には、毛利隆元の命を受けて急使としての任務を遂行しています。こうした活動を通じて、元重は官途名として「与一左衛門尉」を賜り、信任を受けていました。

地の分配と最晩年

さらに、弘治3年（1558年）には周防国河内郷に5貫、永禄4年（1561年）には同じく周防国河内郷に10貫、さらに岩国に5貫の地を与えられたほか、元亀3年（1572年）には毛利輝元から「伯耆守」としての受領名を得ました。元重の没年は定かではありませんが、子の元定が家督を継いでいることから、彼の後生に影響を与えたことは間違いありません。

元重は、毛利氏に仕えながら多くの歴史的な局面でその名を刻んだ武将です。彼の人生は家族や忠義、戦場での武勇に満ちたものだったと言えるでしょう。

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