香我美町

香我美町の概要

香我美町（かがみちょう）は、高知県香南市に位置し、かつては香美郡に属する独立した自治体でした。2006年3月1日に周辺の4つの町村と合併し、現在の香南市が誕生しました。この町は、地理的には高知県中部にあり、土佐湾に面しており、東西に約3km、南北に約20kmと細長い形状をしています。南部の岸本地区では人口密度が高く、第三次産業従事者が多く占めます。一方、中部の徳王子、山北、山南地区は農業が盛んですが、最近では工業団地の整備が進められています。北部の西川、東川地区は山間部に位置し、過疎化が進んでいます。

1960年代には約8300人の人口を誇った町も、1975年頃には5800人まで減少し、一時期は過疎地域に指定されました。しかし、その後は工場の誘致や専門学校の設立、及び高知市へのベッドタウン化により、6313人へと徐々に人口が回復しました。2010年の国勢調査では人口が6637人に達しています。

歴史

香我美町の歴史は1955年4月1日、岸本町・徳王子村・山南村・山北村・東川村の一部、そして西川村の一部が統合して町が設立されたことから始まります。その後、1956年に町立香我美中学校が設立され、1962年には陸上自衛隊高知分屯地が設置されました。1970年には町内の6つの農協が統合し、香我美町農協が誕生しました。

1975年には小学校の統合が行われ、香我美小学校が開校しました。1976年には千舞温泉が開業し、1981年には香我美幼稚園が設立されました。1986年には三菱電機高知工場が稼働を始め、1989年には大谷工業団地の造成が完了しました。1991年には町立図書館が開館し、1993年には香南リハビリテーション大学校が開校しました。

その後、2006年に香我美町は赤岡町、野市町、夜須町、吉川村と合併し、現香南市が誕生しました。この合併により香我美町は廃止されました。

交通

香我美町へのアクセスには、土佐くろしお鉄道のごめん・なはり線が利用されています。香我美駅が設置されています。また、国道55号が町を通っており、車でのアクセスも可能です。

出身者とゆかりの人物

この町にゆかりのある著名な出身者には、大相撲の立行司である29代木村庄之助や、初代海山太郎（大相撲力士）、藤田三郎（元全国農協中央会会長）、岡本弥太（詩人）、野村長平（鳥島への漂流者）などがいます。また、大相撲第32代横綱の玉錦三右エ門の父が旧・徳王子村出身であり、同人物の墓は岸本に所在します。

まとめ

香我美町は、高知県における独自の歴史や文化を大切にしている地域でした。合併後もその魅力は香南市に受け継がれ、住民や訪れる人々にとって大切な場所であり続けています。

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