馬関田城

馬関田城（まんがたじょう）

宮崎県えびの市西川北の宮ノ馬場に位置する馬関田城は、別名東福城とも呼ばれる平山城です。築城年は明確ではありませんが、真幸院を治めていた北原氏の分流である馬関田氏が居城としていました。

城の構造と特徴

城は、比高約20メートルのシラス台地に築かれており、亀之城、鶴之城、多福城という三つの主要な城域から構成されていました。それぞれの城域の間には堀が設けられていたとされています。しかし、現在では、シラス土壌の採取場として利用された影響で、北東部を中心に遺構はほぼ消失しており、往時の姿を偲ぶことは困難です。

歴史

1559年（永禄2年）、北原氏の家督争いに介入した伊東義祐は、当時馬関田城の城主であった馬関田右衛門佐を策略によって北原氏の後継者に据え、これにより北原氏は事実上、伊東氏の支配下に入りました。しかし、1562年（永禄5年）、北原氏の旧臣である白坂下総介が島津貴久に北原氏の再興を依頼し、これに呼応した相良義陽によって馬関田城は攻め落とされました。この出来事は、戦国時代のこの地域における勢力争いの一端を示す出来事として捉えられます。

現在の状況

現在、馬関田城の遺構はほとんど残っていませんが、この地がかつて戦国時代の重要な舞台であったことを物語っています。わずかに残る痕跡からも、当時の城の構造や歴史を想像することができます。

参考文献

『えびの市の城館跡』：宮崎県えびの市教育委員会

関連項目

日本の城一覧

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