高品彪

高品彪（たかしな たけし）は、1891年1月25日に生まれ、1944年7月28日に戦没した日本の陸軍軍人です。最終階級は陸軍中将。陸軍士官学校（25期）と陸軍大学校（34期）を卒業しています。

生い立ちと初期の軍歴

高品彪は、現在の千葉県山武市出身で、成東中学校、立教中学校を経て陸軍士官学校に進みました。1913年5月に陸軍士官学校を卒業し、同年12月には歩兵少尉に任官、歩兵第66連隊に配属されました。その後、1922年11月には陸軍大学校を卒業しています。

軍歴

高品は、基隆要塞参謀、歩兵第50連隊大隊長、陸軍工兵学校教官、陸軍士官学校教官、近衛歩兵第4連隊付、留守第16師団参謀、歩兵第3連隊付、高雄要塞司令官、歩兵第60連隊長など、様々な役職を歴任しました。1940年3月には陸軍少将に進級しています。その後、歩兵第27旅団長、第14歩兵団長、独立混成第17旅団長などを経て、1943年10月には陸軍中将に昇進し、第29師団長に任命されました。

グアムの戦いと最期

1944年、第29師団は、絶対国防圏の要衝であるグアム島の防衛のため、遼陽から派遣されました。高品は、グアムの戦いにおいて米軍との戦闘を指揮しましたが、7月28日、師団司令部壕が米軍戦車に包囲されるという状況に陥りました。部下の作戦参謀である武田英之大佐の助けで洞窟壕から脱出を試みましたが、その際に敵機関銃の銃弾が心臓を貫通し、戦死しました。

親族

高品彪の長男である高品武彦も陸軍大尉として従軍し、後に陸上自衛隊の陸将、統合幕僚会議議長を務めました。また、弟の高品朋も陸軍少将でした。義父は陸軍少将の加瀬倭武です。

高品彪は、陸軍の中枢で活躍し、太平洋戦争の激戦地で命を落とした軍人でした。彼の生涯は、激動の時代を生き抜いた軍人の姿を伝えています。

参考資料

秦郁彦編『日本陸海軍総合事典』第2版、東京大学出版会、2005年
福川秀樹『日本陸軍将官辞典』芙蓉書房出版、2001年
外山操編『陸海軍将官人事総覧 陸軍篇』芙蓉書房出版、1981年
千葉県立成東高等学校記念誌編纂委員会『九陵百年』千葉県立成東高等学校、2000年

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