高島氏

高島氏（たかしまし）

高島氏は、宇多源氏の流れを汲む佐々木氏族の一家であり、佐々木信綱の次男である高島高信を祖とします。発祥の地は近江国高島郡で、居城は清水山城でした。

概要

高信の長男である泰信が家督を継承し、鎌倉幕府に仕える御家人として活躍しました。弘安8年（1285年）の霜月騒動では、高信の次男である頼綱が内管領平頼綱側として参戦し、その武功により出羽守に任ぜられ、これにより高島氏の地位は向上しました。頼綱は高島郡内の朽木谷を分与され、その子である義綱から朽木氏を名乗りました。

高島氏からは、永田氏、平井氏、横山氏、田中氏などの分家が生まれました。また、別系統の山崎氏を加え、「高島七頭」を形成し、西近江に勢力を拡大しました。

本家を継いだ泰信の嫡男である泰氏も、幕府の推挙により越中守に任じられるなど、家格は幕府内で上昇しました。佐々木氏の惣領家である六角氏からは、佐々木姓の公称を許され、高島庶子家とは区別されました。越中守の官職を代々世襲したことから、佐々木越中氏（家）とも呼ばれました。

京都に近い西近江に地盤と戦闘力を持つ高島氏は、在京御家人の名門として室町時代にも幕府奉公衆・外様衆として存続し、足利将軍家の直属部隊として重用されました。北近江十二の関の関守を独占し、勢力を拡大しました。

戦国時代に入ると、戦国大名化した六角氏の傘下に入り、田中氏や朽木氏らとともに勢力を維持しましたが、六角氏の滅亡とともに没落しました。

備考

嫡流家とのつながりは不明ですが、北畠一門神戸具盛の子孫が、高島氏の名跡を継承し、その子孫は紀州徳川家に仕えました。

系譜

（省略）

関連項目

宇多源氏
佐々木氏

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