高崎問屋町駅

高崎問屋町駅

高崎問屋町駅（たかさきとんやまちえき）は、群馬県高崎市貝沢町に位置する、東日本旅客鉄道（JR東日本）上越線の駅です。上越線に乗り入れる吾妻線と両毛線の列車も停車します。

歴史

1992年（平成4年）5月：県央地域鉄道網活性化検討委員会が設置されました。
1993年（平成5年）：同委員会が、高崎・前橋・伊勢崎の3市における新駅構想を提案しました。
1998年（平成10年）：高崎市が上信越高崎・井野駅間の新駅設置基本計画を策定し、駅の位置が決定しました。
2001年（平成13年）11月：群馬県・高崎市・JRの三者間で協定が締結されました。
2003年（平成15年）5月16日：安全祈願祭が行われ、本格的な工事が開始されました。
2004年（平成16年）10月16日：駅が開業しました。駅の整備費用として、群馬県と高崎市が15億7千万円を負担しました。
2012年（平成24年）9月27日：多機能券売機が導入されました。

駅構造

相対式ホーム2面2線を有する地上駅で、橋上駅舎を備えています。上野方面発着の10両編成の列車も一部時間帯に停車するため、ホーム有効長は10両編成分が確保されています。

高崎駅が管理する業務委託駅（JR東日本ステーションサービス受託）ですが、早朝の一部時間帯は駅員が不在となる無人駅です。みどりの窓口と自動改札機が設置されています。深夜帯は窓口が閉鎖されますが、駅員はおり、自動改札機を通過できない切符を持つ利用者の対応をしています。自転車利用者が駅構内を押して問屋口と貝沢口の間を通り抜けられるよう、両側のエレベーターは自転車も乗せられるように大きめに設計されています。

のりば

実際の案内標では、ラインカラーの区別や路線別の表記はせず、コーポレートカラーの緑（■）を用いて方向別に一括して表記しています。

利用状況

JR東日本によると、2023年度（令和5年度）の1日平均乗車人員は3,859人です。開業前の需要予測では、1日の利用者数を3,900人と見積もっていました。

高崎経済大学准教授の小熊仁が2019年に行ったアンケート調査によると、駅利用者の42.4%が会社員・公務員、36.7%が高校生を含む学生で、通勤・通学目的の利用者が76.7%を占めています。利用者の74.7%が問屋町外に居住し、51.4%が自家用自動車を保有していない、いわゆる交通弱者であることがわかりました。

開業後の利用状況の推移は以下の通りです。

駅の整備効果

高崎経済大学准教授の小熊仁は、駅利用者と問屋町住民に対して仮想評価法（CVM）に基づくアンケート調査を実施し、その結果を基に、駅の整備による年間の総便益を250,232,529円と推計しました。そのうち、駅が存在することで得られる安心感・満足感である存在効果を133,842,462円と推計しています。

駅周辺

駅の西方には、1967年（昭和42年）に開業した日本初の卸売業者団地「高崎問屋街」が広がっています（繊維32社、食品31社、その他60社）。問屋街以外では住宅も多く、2004年（平成16年）の駅開業を機に、周辺でマンション建設などの再開発が徐々に進んでいます。

問屋口（西口）

問屋街方面への出口です。高崎市内循環バス「ぐるりん」大八木線高崎問屋町駅停留所が駅階段に隣接しています。また、問屋町中央停留所を経由する群馬バス高崎駅〜イオン高崎線では、当駅最寄りの停留所との車内放送が流れています。

貝沢口（東口）

バス路線

問屋口（西口）

高崎市内循環バス「ぐるりん」
5・6（大八木線）：高崎駅西口
群馬バス
高崎経大付属高校直行スクールバス：高崎経大付属高校前

貝沢口（東口）

高崎市内循環バス「ぐるりん」
7・8（京ヶ島線）：高崎駅東口

隣の駅

東日本旅客鉄道（JR東日本）

■上越線・■吾妻線（吾妻線は高崎駅 - 渋川駅間上越線）

高崎駅 - 高崎問屋町駅 - 井野駅

■両毛線（新前橋駅 - 高崎駅間上越線）

井野駅 - 高崎問屋町駅 - 高崎駅

脚注

参考文献

小熊仁「鉄道駅開設による存在効果とその価値構成に関する分析〜JR高崎問屋町駅を事例として〜」『運輸と経済』第81巻第10号、交通経済研究所、2021年10月、115-128頁、NAID 40022724472。

関連項目

日本の[[鉄道駅]]一覧

外部リンク

駅の情報（高崎問屋町駅）：JR東日本

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