鳥出神社

鳥出神社の概要

鳥出神社（とりでじんじゃ）は、三重県四日市市富田に位置する神社で、古くから地域の信仰の中心として知られています。この神社は、式内社の一つとされ、旧社格は県社にあたります。神社の祭神には、日本武尊と事代主神が主祭神として奉られており、その他にも数多くの配神が祀られています。

祭神たち

主祭神の日本武尊は、日本神話における英雄的な存在であり、事代主神は商業や農業を司る神とされています。合わせて、宇迦之御霊命（うがのみたまのみこと）、蛭子命、天照大御神、天石戸別神、大鷦鷯天皇、波邇夜須毘古神や波邇夜須毘賣神、應神天皇、天児屋根命、大山祇神、菅原道真など、多様な神々が祭られています。

神社の由緒

鳥出神社の創建時期ははっきりとは分かっていませんが、正応元年や安永9年の大火によって古い文書が失われてしまいました。しかし、延喜式神名帳にはすでにその名が記されており、朝明地方における重要な神社として崇敬を受けていたことが伺えます。江戸時代には、富田六郷の総氏神として多くの人々に信仰されていました。

1906年には神饌幣帛料供進社に指定され、1907年と1908年には近隣の神社が合祀された歴史があります。1942年には県社に昇格し、さらに多くの信者の支持を受けるに至ります。神社の本社の造営については、天正13年以来、伊勢神宮の式年遷宮ごとに古材を拝領して行われており、現代の本殿や拝門、瑞垣、鳥居、社務所などはこの伝統に基づいて建てられています。

祭祀行事

鳥出神社では、年間を通じて多くの祭りが行われます。主な祭事は以下の通りです：

• - 1月1日：歳旦祭
• - 7月20日：蛭子祭
• - 8月14・15日：鎮火祭および例祭
• - 9月23日：がに祭り

特に鎮火祭は、鳥出神社の鯨船行事と深い関わりがあり、重要な文化的イベントとなっています。

鯨船行事

鳥出神社の鯨船行事は、1997年に国の重要無形民俗文化財として指定され、2016年にはユネスコの無形文化遺産にも登録されました。この行事は毎年8月14日に鎮火祭の後に行われ、町内を練り歩いた後、鳥出神社への練り込みが行われます。

文化財

また、鳥出神社には国指定の重要無形民俗文化財である鯨船行事の他にも、奉納御座船模型（江戸時代）のような四日市市指定の有形民俗文化財も存在します。授与品については、こども守や縁結び、安産、健康長寿などをテーマにした様々な品が取り揃えられています。

アクセス

鳥出神社へのアクセスは、近鉄富田駅から歩いて約8分、JR富田駅からも同じく約8分の距離です。地域に根づいた信仰と文化を感じながら訪れてみてはいかがでしょうか。

外部リンク

• - 鳥出神社（公式サイト）
• - 鳥出神社の鯨船行事

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