鷹巣盆地

鷹巣盆地（たかのすぼんち）

概要

鷹巣盆地は、秋田県北部に位置し、米代川の中流部に広がる断層盆地です。白神山地と太平山地の間に位置し、東部は標高約30メートル、西部は19メートルと、東西でわずかな標高差があります。面積は約230平方キロメートルです。

盆地の東には大館盆地、西には能代平野が隣接しています。中心となる集落は北秋田市鷹巣周辺で、国道7号、105号、285号、秋田自動車道が交わり、JR奥羽本線鷹ノ巣駅と秋田内陸線鷹巣駅も近接しています。この周辺には、商店街、金融機関、医療機関、市役所などの公共施設が集積しており、市街地を形成しています。

盆地内には大野台と呼ばれる台地があり、工業団地、北秋田市民病院、秋田県立北欧の杜公園、大館能代空港、世界文化遺産の伊勢堂岱遺跡などが所在します。盆地の北西から南端にかけては、能代市二ツ井町麻生下田平から北秋田市桂瀬の阿仁川沿いに、市街地や集落が点在しています。

地形

鷹巣盆地は、かつて「古鷹巣湖」と呼ばれる湖でした。七座丘陵の隆起や陥没、そして狭窄部における大洪水や土砂の沈降・堆積が繰り返され、徐々に現在の盆地の形が形成されました。盆地内からは、「胡桃館埋没建物遺跡」や「小勝田埋没家屋遺跡」といった遺跡が発見されており、過去に度々洪水に見舞われていたことが分かります。

盆地の北部は米代川、南部は阿仁川によって形成された沖積平野です。火山灰層によって作られた段丘地形や台地も見られ、大野台のような標高50メートルから95メートルの洪積台地も存在します。

気候

鷹巣盆地は海から離れた内陸性気候であり、年間を通して気温の変化が大きいです。年間の気温は-4℃から28℃まで変動します。過去の記録では、夏の最高気温は8月に38.9℃、冬の最低気温は2月に-17.8℃を記録しています。月最深積雪は2月の131cm、年間降水量は1,673mmとなっています。温暖な気候で活動に適している期間は、6月中旬から9月中旬までです。

産業

農業は稲作が中心で、林業も盛んです。盆地南部の大野台では畑作が主に行われ、酪農も営まれています。特産品としては、珪藻土、パーライト、ヤマノイモ、シシトウガラシなどが挙げられます。

所在地

鷹巣盆地は、主に以下の地域に位置しています。

秋田県北秋田市
秋田県能代市二ツ井町の一部

関連項目

花輪盆地
大館盆地
能代平野

外部リンク

北秋田市の概要 - 北秋田市

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