龍泰寺

平安山龍泰寺は、佐賀県佐賀市赤松町に位置する曹洞宗の寺院です。この寺は、戦国時代に肥前国を治めた龍造寺氏、その末裔である佐賀藩の重臣村田氏、そして明治時代に活躍した政治家、大隈重信侯爵の菩提寺として、歴史的に重要な役割を果たしてきました。

歴史

龍泰寺の創建は、永禄8年（1565年）に遡ります。当時の戦国大名、龍造寺隆信が、一族の安泰を祈願し、大圭和尚を招いて寺を建立しました。佐賀県内では、曹洞宗の十二ヶ寺の一つとして数えられ、その格式と歴史の深さで知られています。創建当初は龍造寺氏の菩提寺として大いに栄えましたが、龍造寺隆信などの墓所は、明治初期に佐賀藩主鍋島氏の菩提寺である高伝寺に移されました。

史跡

龍泰寺の境内には、龍造寺氏の末裔である村田氏（佐賀藩の御親類）の墓所があります。この村田氏は、佐賀藩において重要な役割を果たした家柄であり、その墓所は歴史的な価値が高いとされています。また、大隈重信の墓所もこの寺にあり、彼の功績と人となりを偲ぶ人々が訪れます。

交通

龍泰寺へは、JR長崎本線の佐賀駅からバスでアクセスできます。佐賀駅バスセンターからバスに乗り、約12分で「与賀町」バス停に到着します。そこから徒歩で寺へ向かうことができます。

関連人物

龍泰寺には、佐々木雄堂という大正・昭和期に住職を務めた人物がいます。彼は寺の運営に尽力し、地域の人々に敬愛されました。また、最後の官選沖縄県知事であった島田叡も、龍泰寺で開かれていた勉強会「西濠書院」に参加しており、この場所で多くの啓発を受けたと言われています。このように、龍泰寺は歴史上の人物と深く関わり、その歴史を今に伝えています。

龍泰寺は、単なる仏教寺院としての役割だけでなく、地域の歴史や文化を伝える重要な場所としての役割も担っています。訪れる人々は、この寺を通じて、歴史の重みや文化の奥深さを感じることができるでしょう。

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