龍造寺家門

龍造寺家門（りゅうぞうじ いえかど）

龍造寺家門は、戦国時代の武将であり、肥前国（現在の佐賀県）の戦国大名であった少弐氏の家臣として活躍しました。彼は、龍造寺家兼の子として生まれ、兄である家純の養子となり、水ヶ江龍造寺氏の当主の座を継承しました。さらに、家純の子である周家を養子として迎え、後継者としました。

少弐氏再興への貢献

父・家兼は、当時衰退しつつあった少弐氏を支える柱石として活躍していました。しかし、1535年に少弐資元が自害した際、家兼は大内氏との内通を疑われ、少弐氏の旧臣たちから憎まれていました。それでも、少弐氏の再興を願う少弐冬尚は、家兼との和解を図り、家兼も、自身の子である家門を少弐家の執権に据えることを条件に、これに同意しました。この結果、家兼率いる龍造寺一門の協力もあり、少弐氏は見事に再興を果たすことができました。

一族の悲劇

しかし、家兼の過去の裏切りを憎む少弐氏の旧臣たちは、家中で専横を極める家門ら龍造寺一門に対し、強い不満を抱いていました。1545年、馬場頼周を中心とする旧臣らは、龍造寺一族の抹殺を計画します。家門は、家純・周家父子や、自身の子である家泰らと共に暗殺されてしまいます。頼周は、家門の首を足蹴にするなど、その遺体をさんざんに侮辱したと伝えられています。

その後

この粛清から逃れた父・家兼は、筑後国の蒲池鑑盛の援助を受け、翌1546年には仇敵である馬場頼周父子を討ち滅ぼし、龍造寺家の再興を果たしました。

系譜

父：龍造寺家兼（1454-1546）
母：不詳
室：不詳
男子：龍造寺家泰
男子：龍造寺鑑兼（1542-1607）
女子：龍造寺胤栄室 - 後に龍造寺隆信の正室
女子：小田政光室
女子：堤貞元室
* 養子：龍造寺周家（1504-1545） - 龍造寺家純の子

龍造寺家門は、少弐氏再興に貢献しながらも、その一族と共に悲劇的な最期を遂げた武将でした。しかし、彼の死は、父・家兼による龍造寺家再興の原動力となり、その後の龍造寺氏の発展につながっていくことになります。

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