1.5GHz帯

1.5GHz帯とは

1.5GHz帯（いちてんごギガ[[ヘルツ]]たい）は、周波数範囲が約1427.9MHzから1510.9MHzまでの帯域で、主に移動通信システムで使用される。波長としてはおよそ20cm程度である。この帯域は、過去に第2世代移動通信システム（2G）において、代表的なサービス提供が行われてきた歴史がある。

歴史的背景

1987年から1988年にかけて、日本国内で「準マイクロ波帯開発部会」が移動通信の特性を調査する実験を実施した。その後1994年には、NTTドコモがシティフォン、ツーカーホンなどの携帯電話サービスを開始。続いて、1996年から1997年にかけて複数の地域で携帯電話サービスが拡大していった。

2001年には、NTTドコモがこの帯域をmovaの輻輳対策として導入した後、2004年には総務省が周波数再編アクションプランを発表。以降、さまざまな通信サービスに再割り当てされてきた。特に、2015年の世界無線通信会議（WRC-15）で1.5GHz帯がグローバルバンドとして正式に認定されたことにより、iPhoneなどの国際的な端末も利用できるようになった。

現在の利用状況

現在、この周波数帯はNTTドコモ、KDDI、およびソフトバンクの各通信事業者によって利用されている。具体的には、NTTドコモではバンド21、KDDIとソフトバンクではバンド11が設定されており、それぞれの事業者が独自の通信サービスを提供している。

1.5GHz帯を利用した技術には、W-CDMAやLTEなどがあり、これらは高速データ通信を可能にした。NTTドコモのXi（クロッシィ）では、最大下り112.5Mbps、上り37.5Mbpsという速度を実現している。KDDIのau 4G LTEサービスでは、最大下り75Mbps、上り25Mbpsの通信が可能としている。ソフトバンクのULTRA SPEEDサービスでは、HSPA+、DC-HSDPAを用いて最大下り42Mbps、上り5.7Mbpsの速度を提供している。

BSデジタル放送との干渉

この帯域に関連し、BSデジタル放送との干渉問題も指摘されている。2012年にはBS放送の開始当初から、ソフトバンクのULTRA SPEEDサービスにおいて速度低下や接続の不具合が確認され、これがBSアンテナ受信機からの電波漏れによるものであることが判明した。これにより、関係各所で対策が進められることになったという経緯がある。

まとめ

1.5GHz帯は、日本の移動通信において重要な役割を果たしてきた周波数帯である。その歴史を振り返ると、多くの通信技術の発展とともに進化してきたことが分かる。今後も、この帯域はますます重要性を増し、通信技術の更なる進展に貢献することが期待されている。

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