ULTRA SPEED

ULTRA SPEED（ウルトラスピード）とは

ULTRA SPEEDは、かつてソフトバンク（旧ソフトバンクモバイル）がSoftBankブランドで提供していたモバイルブロードバンドサービスです。1.5GHz帯の周波数帯を利用し、DC-HSDPAおよびHSPA+の技術を用いることで、下り最大42Mbpsの高速通信を実現していました。

サービス開始と終了

このサービスは、法人向けには2011年2月に、個人向けには同年7月に開始されました。しかし、2015年11月3日には新規受付が終了し、2017年3月31日をもって1.5GHz帯での3Gサービスは完全に終了しました。この背景には、より高速なLTEサービスへの移行が進んだことがあります。また、他の3Gで使用していた周波数帯も2018年1月末で停波されました。

ただし、旧イー・アクセス（後のワイモバイル）から継承した1800MHz帯でのHSPA+サービスは継続されています。

サービスエリア

1.5GHz帯を利用するULTRA SPEEDは新規に整備されたため、従来のSoftBank 3G（2GHz帯）とはエリアが大きく異なりました。そのため、専用のエリアマップが提供されていました。

ULTRA SPEED対応のモバイルルータは、2GHz帯'>[SoftBank 3G]]の主要周波数帯である2GHz帯には対応していませんでした。一方、イー・モバイル網がサブエリアとして利用できる端末とプランも用意されていました。この措置は、[[SoftBank 3G]のトラフィック過多を避ける目的がありました。

ULTRA SPEED対応のスマートフォンは、SoftBank 3Gの主要周波数帯である2GHz帯に対応しており（一部機種はプラチナバンドにも対応）、イー・モバイル網には対応していませんでした。

サービス終了と周波数帯の転用

ULTRA SPEEDで使用していたBands 11の帯域は、LTE網に転用されることになり、2017年3月31日をもって同帯域での3Gサービスは停波しました。Bands 1/8に対応する端末は、HSPA+網でのサービスに移行したため、以前よりも速度が低下しました。Bands 1/8に非対応でイー・アクセス網とのデュアルモード端末は、2018年1月末でサービスが終了し、使用できなくなりました。本周波数帯に対応し、LTE非対応の端末は、巻き取り（回収）措置が取られました。

料金プラン

データ専用端末向けとスマートフォン向けの料金プランがあり、ULTRA SPEED対応の有無による料金差はありませんでした。スマートフォンの場合、既存の料金プランがそのまま適用され、テザリングはSoftBank 4G契約のオプションとして利用できました。

対応端末

以下にULTRA SPEEDに対応した主な端末を示します。

データ専用端末

SoftBank 004Z: USB型、2GHz帯の3Gエリアにも対応、イー・モバイル網は非対応
SoftBank 005HW: USB型、イー・モバイル網に対応
SoftBank 007Z: モバイルルータ型、イー・モバイル網に対応
SoftBank 007Z for Biz: 法人向け、2GHz帯の3Gエリアに対応、イー・モバイル網は非対応
SoftBank 101SI: SoftBank 4Gとのデュアルモード端末
SoftBank 102Z: SoftBank 4Gに対応
SoftBank 102HW: SoftBank 4Gに対応
SoftBank 203Z: SoftBank 4Gとイー・アクセスのLTE/W-CDMAネットワークに対応（ただし、Bands 1/8は利用不可）

ULTRA PHONEブランドの音声端末

HSPA+対応端末（下り最大21Mbps）
LUMIX Phone 101P
HONEY BEE 101K
AQUOS PHONE 102SH/102SHII
AQUOS PHONE 104SH
SoftBank 102P
DC-HSDPA対応端末（下り最大42Mbps）
AQUOS PHONE Xx 106SH
ARROWS A 101F
STREAM 201HW 3G

WILLCOM CORE 3G向け端末

ウィルコムが提供するWILLCOM CORE 3Gでも、ULTRA SPEED回線がMVNOとして利用されていました。

HX008ZT: SoftBank 004Zのリモデル
007Z: SoftBank 007Zのリモデル
HX009ZT: SoftBank 007Z for Bizのリモデル
WX02S: PHS音声端末とモバイルWi-Fiルータ一体型
WX04K: PHS音声通話とULTRA SPEEDによるデータ通信に対応したスマートフォン（テザリング不可）
WX10K: PHS音声通話とULTRA SPEEDによるデータ通信に加え、SBMの音声通話およびWCP社AXGP網に対応したスマートフォン（テザリング可）
WX04SH: PHS音声通話・データ通信とULTRA SPEEDによるデータ通信に対応したスマートフォン（PHSのデータ回線によるテザリング可）
201HW: SoftBank 201HWのリモデル。SBMの音声通話およびWCP社AXGP網は利用可能（テザリングも可能）、PHS回線には非対応

BSデジタル放送との干渉問題

2012年3月以降、BSデジタル放送（BS21ch及びBS23ch）の電波とULTRA SPEEDの電波が干渉し、接続不良や速度低下が発生する事例が報告されました。これは、家庭用BSアンテナで受信した電波が、ブースターや配線の不具合によって漏洩し、ULTRA SPEEDの1.5GHz帯と干渉することが原因でした。この問題に対してソフトバンクは総務省と協力して対策に取り組むものの、個人宅の受信設備に起因するため、解決には時間を要するとされました。また、この周波数帯に近い帯域を利用するNTTドコモやKDDI/沖縄セルラー電話のサービスでも、同様の電波障害対策が必要とされています。ULTRA SPEEDの接続が不安定になった場合は、サブエリア（イー・モバイル網）への切り替えが推奨されました。

関連項目

ソフトバンクモバイル
3G ハイスピード
SoftBank 3G
SoftBank 4G
EMOBILE 4G
EMOBILE 4G-S

外部リンク

ULTRA SPEED ソフトバンクモバイル
ULTRA SPEED
ULTRA SPEED (@ymobileOfficial) - X（旧Twitter）
カスタマーサービス担当 (@ymobile_Care) - X（旧Twitter）

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