100カロール・クラブ

100カロール・クラブとは

100カロール・クラブは、インド映画界において、娯楽税控除後に純利益が10億ルピーを超えた映画を指す非公式な指標です。このクラブは、特に2012年以降、「ヒット作」の新たな基準として定着し、ボリウッドでは、このクラブに入った映画が「エリート」の証とも見なされています。さらに2017年には、1000カロール・クラブという新たな指標も誕生しました。

歴史

クラブの誕生

このクラブの起源は、1982年の映画『Disco Dancer』の興行収入がソビエト連邦で9億ルピーを超えたことにまで遡ります。その後、1994年には『Hum Aapke Hain Koun..!』が国内で10億ルピーを超える興行収入を記録し、この作品が興行面での新たな道を開きました。続いて、シャー・ルク・カーンとカジョールが主演する『DDLJ 勇者は花嫁を奪う』も国内外での興行収入が10億ルピーに達し、成功の道を進みました。

2008年には、アーミル・カーンが主演した『Ghajini』が初めて純利益が10億ルピーを記録した映画となり、この直後に100カロール・クラブが誕生しました。その後、アーミル・カーンが主演した映画が次々とクラブの新たな枠に挑戦し、400カロールや500カロールといった新基準が設定されました。また、2010年に公開された『マイネーム・イズ・ハーン』は、海外興行収入での10億ルピーを記録した作品の一つでもあります。

地位の確立

2012年に、ジー・シネ・アワードは興行収入が10億ルピーに達した監督を表彰する「パワー・クラブ・ボックス・オフィス」部門を設立しました。これにより、従来の「シルバー・ジュビリー」や「ダイヤモンド・ジュビリー」に代わる新しい指標が確立されました。その際、批判もあったものの、100カロール・クラブは映画の評価の新たな基準としての地位を獲得しました。

また、入場券価格の上昇や映画館の数の増加が、映画が10億ルピーの興行収入に達することを容易にしたという意見もあります。しかし、これにより興行収入の数字を操作する事例も出てきたため、一部メディアは興行成績に関する報道を停止しました。

クラブの拡大

南インド映画では、ラジニカーント主演の『ボス その男シヴァージ』が初めて興行収入10億ルピーを記録し、テルグ語映画では『マガディーラ 勇者転生』が100カロール・クラブ入りを果たしました。2016年にはマラーティー語映画の『Sairat』が、カンナダ語映画の『Hebbuli』にも100カロール・クラブの仲間入りを果たしています。

2013年には『チェンナイ・エクスプレス 〜愛と勇気のヒーロー参上〜』が40億ルピーの興行収入を達成し、その結果として「400カロール・クラブ」が登場しました。そして、2015年に公開された『バーフバリ 伝説誕生』が65億ルピーを記録し、「トリウッド600カロール・クラブ」が誕生しました。2017年には続編が100億ルピーを超え、1000カロール・クラブに加わることになりました。

マイルストーン作品

多くの映画が100カロール・クラブの仲間入りを果たしており、その中には特に注目すべき作品がいくつもあります。興行収入のデータは、映画制作のトレンドをうかがい知る手がかりとして、今後も重要な指標であり続けるでしょう。

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