118番

海上における緊急通報ダイヤル118番

118番は、日本において海上での事件や事故が発生した際に、緊急通報を行うための専用電話番号です。この番号は、海の安全を守る海上保安庁によって運用されています。船舶[[電話]]からの通報は海上保安庁運用司令センターに、それ以外の一般電話、公衆[[電話]]、携帯[[電話]]、PHSからの通報は、全国に11箇所ある各管区海上保安本部に接続されます。

118番の役割と通報対象

118番は、単に海難事故だけでなく、海上における不発弾の発見、密航や密輸、不審船の情報、さらには海洋環境に関する犯罪の通報窓口としても機能しています。キャッチコピーは「海の『もしも』は118番」であり、海の安全に関するあらゆる緊急事態に対応しています。この番号は、2000年5月1日に施行された改正電気通信事業法施行規則によって、110番や119番と同様の緊急通信として扱われるようになりました。

2010年3月31日までの統計では、118番への通報は52,246件に上り、その結果、19,061人もの人命と5,959隻の船舶が救助されています。また、密漁や密航・密輸などの犯罪についても、多くの事例が目撃者からの通報によって解決されています。

118番の運用と関連する変更

118番の導入に伴い、以前は利用されていた船舶[[電話]]による「海の110番」や、フリーダイヤル「0120-499950（至急救急GO!）」は廃止されました。しかし、海上保安庁本庁や各海上保安部署の緊急電話番号（局番+4999）は現在も有効で、どちらへ通報しても海上保安庁に連絡が届きます。

2007年4月1日からは、GPS機能付き携帯[[電話]]から118番へ通報すると、通報者の位置情報が自動的に通知されるようになりました。これにより、より迅速な救助活動が可能になっています。

118番の課題

緊急走行が可能な警察や消防の車両とは異なり、海上保安庁の車両は緊急走行が認められていないため、緊急時の対応が遅れる可能性があるという課題も指摘されています。

さらに、118番の認知度が低いことが大きな問題となっています。118番は緊急通信として扱われるものの、他の緊急通報番号（110番や119番）に比べて有効通報の割合が非常に低く、全体の約1%程度しかありません。間違い電話やいたずら電話、無言電話が大部分を占めており、各海上保安本部は対応に苦慮しています。海上保安庁は、悪質なケースについては逆探知を行い、厳正に対処する方針をとっています。

しかし、警察や消防とは緊密な連携を取っているため、万が一、海の事件や事故の際に誤って110番や119番に通報した場合でも、すぐに海上保安庁へ連絡が転送されます。

118番の歴史と関連情報

1948年から1954年までの間、118番は名古屋地区において警察への通報番号として使用されていました。しかし、全国的に統一された110番の導入に伴い、118番はその役割を終えました。

海上保安庁は、118番の認知度向上を図るため、2011年から1月18日を「118番の日」として制定しています。

海守（うみもり）について

「海守」は、海上保安庁が公認し、海上保安協会と日本財団が連携して設立したボランティア団体です。この団体は、118番通報の知識を社会全体に広めることを目的として活動しています。

まとめ

118番は、海の安全を守るための重要な緊急通報番号です。この番号を正しく理解し、いざという時に適切に利用することが、海上での安全確保に繋がります。118番の普及と、有効な利用を促進することで、より安全な海洋環境を維持していくことが期待されます。

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