180度経線

経度180度線：地球を二分する線

経度180度線は、イギリスのグリニッジ天文台を通る本初子午線から東または西に180度離れた位置にある経線です。東経と西経の両方に共通する経線であり、本初子午線と共に地球を南北に貫く大円を形成しています。この大円によって地球は東半球と西半球に分けられます。

太平洋を横断する経線

経度180度線は、その大部分が太平洋の公海上を通過しています。そのため、国際日付変更線の決定に重要な役割を果たしています。陸地を通過する箇所は限られており、ロシア、フィジー、そして南極大陸の一部のみです。北極点から南極点まで続くこの線は、地球上の様々な島嶼や海域を横断しています。

経度180度線と島嶼、海域

経度180度線は、以下の地域の中間を通過します。

キリバスのギルバート諸島とフェニックス諸島の間
ニュージーランドの北島とケルマディック諸島の間に
ニュージーランドのバウンティ諸島とチャタム諸島の間に

これらの島嶼は、経度180度線によって地理的に区分される代表的な例です。

熱帯低気圧と180度線

経度180度線は、熱帯低気圧の名称にも影響を与えます。北太平洋において、180度線より西側（東半球）にある熱帯低気圧は「台風」と呼ばれ、東側（西半球）にあるものは「ハリケーン」と呼ばれます。熱帯低気圧の勢力が変化しない場合でも、180度線を越えることで名称が変化します。例えば、180度線を越えて西側に移動した熱帯低気圧は「越境台風」と呼ばれます。逆に、東側に移動した場合は、ハリケーンから台風ではなくなるというわけです。この現象は、気象学上重要な意味を持ちます。

まとめ

経度180度線は、地球規模の地理的区分において重要な役割を果たす経線です。国際日付変更線の基準となるだけでなく、熱帯低気圧の名称にも影響を与え、地球上の様々な地域を繋ぐ重要なラインとなっています。その位置や、周辺の島嶼、海域、そして気象現象との関係を知ることは、地球を理解する上で非常に重要です。

関連事項

東経179度線
西経179度線
国際日付変更線
UTC+12
UTC-12

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