1885年の相撲

1885年の相撲界の動向

1885年は、相撲界にとって様々な出来事があった年です。この年の相撲界の動向を詳細に見ていきましょう。

天覧相撲

11月27日、黒田清隆伯爵邸にて明治天皇が相撲を観覧される天覧相撲が執り行われました。これは、相撲が単なる興行としてだけでなく、日本の伝統文化として重要な位置を占めていたことを示す出来事と言えるでしょう。

各地の興行

1885年には、各地で相撲の興行が盛んに行われました。以下にその詳細を記します。

1月場所（東京相撲）
場所：本所回向院
日程：1月20日より晴天10日間
5月場所（東京相撲）
場所：本所回向院
日程：5月14日より晴天10日間
10月場所（大阪相撲）
場所：難波新地新金毘羅神宮
日程：晴天10日間
11月場所（東京京都合併相撲）
場所：京極錦天神
日程：晴天7日間

これらの興行は、当時の相撲人気を反映しており、多くの人々が力士たちの熱戦に興奮しました。

誕生

1885年には、後の相撲界を支えることになる力士や行司が誕生しました。

2月4日：陣幕嘉七（最高位：大関（大阪相撲）、所属：小野川部屋）
2月20日：13代木村庄太郎（元・三役格行司、所属：荒磯部屋→春日野部屋）
3月20日：黒瀬川浪之助（最高位：関脇、所属：友綱部屋）
4月2日：玉ノ川脇太郎（最高位：前頭17枚目、所属：佐渡ヶ嶽部屋→伊勢ノ海部屋→佐渡ヶ嶽部屋）
12月27日：十三ノ浦金四郎（最高位：前頭4枚目、所属：二十山部屋）

これらの力士たちは、それぞれの時代で活躍し、相撲史に名を刻みました。また、木村庄太郎のような行司も相撲の歴史において重要な役割を果たしました。

死去

1885年には、惜しまれつつもこの世を去った人物もいました。

7月10日：東関庄助（最高位：関脇、所属：東関部屋、年寄：東関）

東関庄助は、現役時代に関脇まで昇りつめ、引退後も年寄として相撲界に貢献しました。彼の死は、相撲界にとって大きな損失でした。

まとめ

1885年の相撲界は、天覧相撲の開催、各地での興行、新世代の誕生、そしてベテランの死という、様々な出来事が重なった年でした。これらの出来事は、その後の相撲界に大きな影響を与え、相撲の歴史を語る上で欠かせない重要な出来事と言えるでしょう。

参考文献:
* 酒井忠正『日本相撲史 中巻』ベースボール・マガジン社、1964年6月1日。

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