1889年の相撲

1889年の相撲界

1889年（明治22年）は、相撲界にとって変革の年であり、様々な出来事が起こりました。この年、江戸相撲会所が東京大角力協会へと改称され、新たな時代へと歩み始めました。

天覧相撲

5月24日には、西郷従道伯爵邸にて明治天皇の天覧相撲が開催され、相撲界にとって大きな出来事となりました。

本場所

1889年には、東京相撲、京都大阪合併相撲、愛知相撲、紀州相撲など、各地で様々な本場所が開催されました。

東京相撲

1月場所: 本所回向院にて1月19日より晴天10日間興行。
5月場所: 本所回向院にて5月12日より晴天10日間興行。

京都大阪合併相撲

4月場所: 新築地にて晴天7日間興行。愛知相撲、紀州相撲も参加しましたが、5日目で打ち切りとなりました。
5月場所: 新京極坂井座にて5月26日より5日間興行。愛知相撲も参加しました。
10月場所: 難波新地新金比羅神社にて晴天10日間興行。
11月場所: 天満天神にて11月1日より晴天7日間興行。

三都合併相撲

11月場所: 長堀土佐稲荷神社にて晴天7日間興行。大阪相撲は広角組が参加しました。

東京京都合併相撲

11月場所: 四条河原にて晴天7日間興行。

その他相撲披露

2月19日: 西郷隆盛大赦記念の弔祭相撲が芝公園地弥生社にて行われました。
6月1日: 上野公園内華族会館において相撲が行われ、皇太子嘉仁親王（後の大正天皇）が台覧されました。
6月5日-6日: 弥生社例祭において相撲が披露されました。

誕生

1889年には、後に相撲界で活躍する多くの力士たちが誕生しました。

2月4日: 朝緑冨五郎（最高位：前頭13枚目）
2月5日: 大戸平吉太郎（最高位：関脇）
2月20日: 浦ノ濱栄治郎（最高位：関脇）
4月1日: 21代木村庄之助（元・立行司）
5月12日: 九州山十郎（最高位：大関）
5月15日: 釋迦ヶ嶽庄太郎（最高位：前頭3枚目）
6月18日: 朝日嶽留藏（最高位：大関（大阪相撲））
7月25日: 緋縅祐光（最高位：前頭17枚目）
10月9日: 加勝山鹿治（最高位：前頭14枚目（現役没））
10月13日: 宮城山正見（最高位：小結）
11月7日: 稲葉嶽光之助（最高位：前頭14枚目）

死去

1889年には、以下の相撲関係者が亡くなりました。

8月17日: 宮城野馬五郎（最高位：小結）
9月15日: 稲野花倉吉（最高位：前頭7枚目（現役没））
* 12月2日: 大纒長吉（最高位：関脇）


1889年は、相撲界にとって大きな変革と、未来を担う力士たちの誕生が重なった、歴史に残る重要な一年であったと言えるでしょう。

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