1890年の相撲

1890年の相撲界の動向

1890年は、相撲界にとって様々な出来事があった年です。この年の相撲界の動向を詳しく見ていきましょう。

関西学院相撲部の創部

この年、関西学院大学体育会相撲部の前身となる関西学院相撲部が創部されました。これは、学生相撲の歴史において重要な出来事であり、後の相撲界に大きな影響を与えることになります。

天覧相撲の開催

2月15日には、九段偕行社の新築記念式典に明治天皇が行幸され、天覧相撲が披露されました。天皇陛下の御前で相撲が披露されることは、力士たちにとって大変な名誉であり、相撲界全体の士気を高める出来事となりました。

本場所の開催

1890年には、東京相撲、大阪相撲、そして三都合併相撲が開催されました。

1月場所（東京相撲）：1月5日より本所回向院で晴天10日間興行が行われました。
5月場所（東京相撲）：5月25日より本所回向院で晴天10日間興行が行われました。
8月場所（東京大阪合併相撲）：難波新地新金比羅で興行が行われました。
9月場所（三都合併相撲）：四条河原で晴天7日間興行が行われました。
11月場所（三都合併相撲）：土佐堀稲荷で11月1日より10日間興行が行われました。
11月場所（三都合併相撲）：祇園北林公園で晴天10日間興行が行われました。

これらの本場所では、多くの力士たちが熱戦を繰り広げ、観客を魅了しました。

力士の誕生と死去

1890年には、多くの力士が誕生し、またこの世を去りました。

誕生した主な力士

2月11日：琴ヶ浦善治郎（最高位：前頭筆頭）
2月11日：瀬戸山要藏（最高位：十両2枚目（大阪関脇））
2月17日：阿蘇ヶ嶽寅吉（最高位：小結）
3月1日：22代木村庄之助（元・立行司）
3月21日：白岩亮治（最高位：前頭2枚目）
4月13日：大門岩嘉右エ門（最高位：関脇）
6月15日：宇都宮新八郎（最高位：前頭2枚目）
8月1日：一湊政五郎（最高位：前頭4枚目）
8月13日：岩木山孫平（最高位：前頭6枚目）
9月12日：平錦芳次（最高位：大関（大阪相撲））
11月2日：3代西ノ海嘉治郎（第30代横綱）

亡くなった主な力士

2月16日：湊川四良兵衞（最高位：前頭5枚目）
3月18日：象ヶ鼻平助（最高位：大関）
6月15日：雲龍久吉（第10代横綱）
* 11月3日：高越山谷五郎（最高位：横綱（五条家免許、大坂相撲））

これらの力士たちは、それぞれの時代を相撲界で活躍し、その名を歴史に刻みました。

まとめ

1890年は、相撲界にとって多くの出来事があった年でした。関西学院相撲部の創部や天覧相撲の開催は、相撲界の発展に大きな影響を与えました。また、本場所の開催や力士の誕生と死を通じて、相撲の歴史が紡がれていきました。この年は、相撲界にとって重要な転換期であったと言えるでしょう。

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